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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

寝音曲 善竹十郎(秀麗会)

大藏流 国立能楽堂 2010.03.21
 シテ 善竹十郎
  アド 善竹富太郎

このブログでは、和泉流野村萬さんがシテをされたものと、野村万作さんがシテをされたもの、都合二度ほど寝音曲を取り上げています。
野村萬さんシテの鑑賞記
野村万作さんシテの鑑賞記
一方今回は大藏流で、全体的にシンプルな展開になっています。

アドの主人が登場して常座で名乗り、控えている太郎冠者を呼び出すのは同じですが、その後のやり取りなど、野村家の形の方が展開が細かくなっています。主人は、夕べの迎えに次郎冠者が来ていたが太郎冠者はどうしたのかと尋ねたりしますし、太郎冠者も、謡を謡っていただろうと問いただされても、それは聞き間違いでしょうと否定したりなど、問答が複雑です。

一方この日の形では、夕べ謡っていたではないかと問われた太郎冠者は「しかと聞かされてか」とあっさり認めてしまいます。酒を勧められても、一つ呑み、二つ呑んで、さあ謡えと求められて「数良う三献いただきましょう」と三杯目を呑むと「もはや納めされられて下されい」と盃を返してしまいます。
主人に勧めたり、良い酒だと一々感心したりといった部分はありませんでした。試しに謡うのもほんの一句程度です。

こうしたことから上演時間も12分ほど。野村家のほぼ半分程度の上演時間です。
最後は放下僧小歌を謡い、「川柳は水に揉まるる」のところで、声が出る出ないが逆転して調子よく謡い舞いしてしまう形。
しかも謡い舞い終えた太郎冠者を、主人は「声もよう出て面白かった」と褒めます。太郎冠者は「お、忘れました」と笑ってごまかし、主人は面白かったと繰り返して、もっと謡うように求めますが、太郎冠者が許してくれと逃げて、主の追い込み。
主人が太郎冠者を叱る和泉流とは、だいぶん感じの違う一曲でした。
(12分:当日の上演時間を記しておきます)
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