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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

茶壺 山本東次郎(宝生会月並能)

大藏流 宝生能楽堂 2010.11.14
 シテ 山本東次郎
  アド 山本則俊 山本則秀

茶壺は能の会では良く演じられる曲ですので、このブログにもこれまで三度ほど登場しています。18年にはこの日アドを演じた則俊さんのシテで観ていますが、他の二度は和泉流で拝見しました。この曲は流儀による違いが少なく、場面展開などは全く同じですが、微妙な違いもありますので、気付いたことなど書いておこうと思います。

まず登場するアド茶壺の持ち主、酔った形で謡いながら登場しますが、この日は「ざざんざ 浜松の音は ざざんざ」でした。狂言記もこの謡で登場するように書かれています。和泉流で観た時は「都なれや東山 これもまた東の 果てしなの人の心や」だったと思います。いずれにしても大変に酔っ払って、ふらふらしながら登場して寝てしまうという点は同じです。

アドが寝入ってしまうとシテが登場してきますが、この間の小笠原さんが狂言袴に十徳の姿だったのに対し、東次郎さんは狂言袴に肩衣を着けた一般的な形で「こやのの宿(しゅく)を走り回る心の直ぐにない者」と名乗りました。この名乗りも狂言記と同じです。小笠原さんは「洛中に心の直ぐにない者」と名乗っていまして「こやのの宿」の名は入日記を謡うまで出てきません。

この大藏流の形では、舞台が「こやのの宿」近くになっていることが最初から示され、目覚めたアドも、栂尾で茶をつめてもらって帰る途中、こやのの宿に知った者がいて酒を呑まされたと語ります。
大きな違いではありませんが気付くと面白いものです。

それにつけても東次郎さん、いつもながら味のある芸でした。初めて拝見したのは三十年以上前になりますが、則俊さん、則直さんとは少し感じが違って、なんとも暖かみを感じますね。
(20分:当日の上演時間を記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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