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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

川上のつづき

家を出た風のシテは、常座から目付、ワキ座と型通りに舞台を廻り、目の見えぬ不自由などを語りつつ再び常座へと戻ります。ここからさらに正中へと進んだところで、突然なにかに躓いた風で倒れてしまいます。この日、私は中正面の少し脇正面寄りの方におりまして、萬斎さんが見事に倒れる姿に驚きました。本当に足を後ろに跳ばして宙を飛んだような形です。

痛い、痛いと言いつつ立ち上がったシテは、杖を両手で持って躓いたものの形をなぞるようにし「石段じゃ」と気付くと、どれ上ろうと舞台をジグザグに段を上るような所作を入れつつ、正先へと進みます。
階の近くまで出て石段を上り終えた風になり、鰐口があるはずだと探して見つけると、じゃがじゃがと鳴らし、下がって座すと扇を広げて拝する形となりました。

ひとしきり祈ると「これに通夜をいたそうと存ずる」と言いますが、ワキ座の方から誰かに声をかけられた風で「何、近江国から、これは遠方からのご参詣でござる」などと応対します。なにやら困り事で参詣している様子なのか、あらたかな地蔵菩薩なので信心されれば御利生もあろうなどと信心を勧める態を、一人芝居で演じます。

続いて今度は目付の方から声をかけられた風で、これまたやり取りを演じます。こちらは願いが叶ってのお礼参りということで、あやかりたいものなどと言います。
シテの一人芝居ですが、余計な登場人物を思いきってカットした狂言らしい演出で、萬斎さんらしい歯切れの良いやり取りでした。

さて通夜のまどろみの形になり、うーうー声を出したりしていますが、目覚めた風で「しばらく睡眠のうちに 新たな御霊夢を賜った」と喜んで声を上げます。
何やら「目がかゆいような」と言って目が見えてきた様子。さらに目が開いたと大喜びをします。
「さりながら今の御夢想の内にちと心掛かりなこともあるが何としたものであろうぞ」と気になることを言いますが、「いやいや身共が眼には変えられぬ。それはまた帰ってからの思案にいたそう」と思い直して家への帰り道となります。
このつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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