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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

川上さらにさらにつづき

「腹立ちや腹立ちや」と怒り出した女は、神仏というものは夫婦仲の悪いものを良くするのが役であろうに仲良く連れ添っているものを離縁するようにということがあろうかと言いつのり、離縁するようにという地蔵のお告げに何と答えたのだとシテに問いただします。
シテは、忝なく思って早々帰って離別しましょうと地蔵に返事をしたところ、ぜんざいぜんざい(「善哉」でしょうね)と地蔵がおっしゃった、と答えます。
いよいよ怒った女は、あの川上の焼け地蔵のくさり地蔵めが・・・とののしります。
随分ときつい表現になっていて、神仏をあしざまに言うのは珍しいかも知れません。

シテは、悪縁なので連れ添うと眼がつぶれてしまう。せっかく明けてもらったものを潰してしまうよりも、どこかよそで良い男と連れ添ってくれと女に言います。
女はいよいよ怒り言い争いになりますが、悪縁なので別れないと眼がつぶれてしまうと言うシテに、アドが眼がつぶれても今までと同じではないかと言い、シテは根負けして「是非に及ばぬ今までじゃと思うまでよ」と、離別することを断念します。
この間のやり取りは、私としては少しだけ収まりの悪い感じがするのですが、ともかくも夫が離縁を思いとどまり、二人は家に帰ることにします。

アドは、神仏は慈悲が深いので一度あけてくださった眼を今更つぶしはしないだろうなどと言いつつ歩きますが、シテは心配な様子。舞台を廻ってアドが常座、シテがワキ座に至ったところで、シテは再び目が見えなくなってきたようだと言い始めます。
眼がうじうじするなどとシテが言い、アドがワキ座、シテが常座に至ったあたりで、シテはとうとう眼が痛い、眼がつぶれたと常座に座してモロシオリの態になります。

結局、男の眼は再び見えなくなってしまい、ひとしきり愚痴を言いますが「これは夢かやあさましや」と謡い出して掛け合い。二人謡い終えると、シテがこのようなことと分かっていたならば、最前の杖は捨てなかったものをと悔やみます。アド女が「のう愛しい人 こちへ御座れ」と呼び掛け、シテが「手を引いてたもれ」と答えると、心得ましたとアドがシテに寄って手を引き、二人並んで退場して留となります。

夫婦愛を描いた・・・と言われる曲ですが、はてそれだけなのか、様々な解釈がありそうな深みを感じる一曲でした。
(38分:当日の上演時間を記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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