能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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実盛もう一日のつづき

シテ、ワキ掛け合いから地謡「暗からぬ夜の錦の直垂に」でシテが詞章に合わせて舞う形で、「黄金作りの太刀刀」と七つ拍子を踏んで開キ、ワキに寄り、また舞台を廻って、地謡の最後「などかは到らざるべき」で常座にて合掌の形になります。

ここからクリとなり、シテは合掌した手を解くと「それ一念弥陀仏即滅無量罪」と謡いつつ正中に進んで床几。クリ、サシ、クセと展開していくのですが、シテのサシ謡を受けて地謡が篠原の合戦の有様を語って聞かせようと謡い、クセに先だってシテの語になります。

木曽方の手塚太郎光盛に討たれて首を取られたものの、木曽方では一体これは誰であろうということになり、斎藤別当実盛であろうと義仲が言った。しかし実盛ならば鬢髭が白いはずなのに黒々としていることから、皆が不思議がっていると樋口の次郎が出て、実盛はかねて六十になって戦う際には鬢髭を墨で染めて若やいで討ち死にしたいものと言っていたので、首を洗わせて御覧になってはと、涙を流したことを語ります。
この「洗はせてご覧候へと 申しもあへず首を持ち」で、床几にかかったままじっと語っていたシテが扇を広げ立って水掬う型を見せて地謡へ。

立ち上がったシテは正先に出て「水の碧も」とやや下を見る心、さらに「気晴れては」から六拍子開いて正先へ出、片膝着いて「髪を梳り」と型を見せ「元の白髪」とユウケンして立ち上がり、舞台を廻って常座へ進みます。「あら優しや」と両手を合わせ「皆感涙を流しける」と開キます。

クセの謡になり、シテは大小前に立ってクセの基本形をなぞる形で舞います。
実盛が都を出る時に、宗盛公が言うには定めて今度の合戦では討ち死にすることにもなろう。故郷に錦を着て帰るという言葉もあり、生国である北国に向かう実盛に赤地の錦の直垂を下された。その錦を着て家に帰るのは、弓取りの名は末代までと謡い舞いになります。

さらにロンギからは手塚の太郎光盛との組み合いの様を見せて、「影も形も南無阿弥陀仏、弔いて賜び給へ 跡弔いて賜び給へ」と終曲になりました。
銕之丞さんの能は、気力が見所にも拡がって、シテの演ずる人物がさながらそこで苦吟しているような感覚があります。いつもながらの演技に、しばし篠原の地に幽霊を見ているような感に浸りました。
(97分:当日の上演時間を記しておきます)
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