能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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通盛のつづき

ツレのサシの後、シテ、ツレの掛け合いで謡が進みますが、ここは観世とシテ、ツレの詞章が逆になっています。
その二人の謡のうちに、二人の舟がワキの読経する磯に近づいてきたという態。ワキが「誰そや・・・」と声をかけて問答です。

二人は下居して合掌し「弘誓深如海歴劫不思議の機縁」と謡います。地謡の下歌で合掌を解き、船中で下居のまま扇広げたシテは立ち上がって「葦火の影を吹き立てて」と扇で煽ぐ様を見せ、再び下居して「聴聞するぞありがたき」とワキに合掌。
上歌の終わり「猶々お経 遊ばせ」とシテがワキに向かって左手を差し出し、経を読むよう進める形です。

ワキが、火の光で心静かに御経を読むことが出来たと喜び、さてこの浦は平家一門が果てた場所ゆえ、どのような方が亡くなったのか語るようにと求めます。
これに答えて小宰相の子細を二人が語り出します。

通盛は清盛の異母弟である教盛の長男です。父である平教盛は、数多い清盛の兄弟のうちでも、特に清盛に目を掛けられていて、六波羅の清盛の館の惣門脇に家を持っていたので門脇宰相、後に中納言に進んでからは門脇中納言と言われたという話のある人です。例の「俊寛」に登場する、俊寛とともに流された藤原成経の舅でもあり、成経の助命嘆願に動いたことが知られています。

通盛はこの教盛の嫡男ですが、その弟の教経が屋島の謡に「今日の修羅の敵は誰そ なに能登の守教経とや」と謡われる武勇の人であったのと比べると、どうもあまりパッとしない人物だったようです。
その通盛が有名なのは、もっぱらその妻である小宰相との夫婦愛によるもので、平家物語も巻九「小宰相身投」の一章を小宰相に割いています。小宰相は宮中でも有名な美人だったそうですが、通盛の妻となると都を落ちる通盛に付き従い、通盛が討たれたとの報に接すると、自ら身を投げたと言われています。小宰相の身投げに気付いた一門の人々に、一度は海中から救い上げられますが、まもなく息絶えてしまったことから、人々が通盛の残した鎧を身につけさせて海に沈めたとされています。
さて、このつづきはまた明日に
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