能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

班女のつづき

シテが幕に入ってしまうと囃子が次第を奏し、ワキの出になります。
ワキは色大口に長絹ですね。単狩衣で出ることもありますが、いずれにしても貴人の形。吉田の少将と一応名前が付いていますが、特に実在の誰かをモデルにしたということではなさそうです。ワキツレは素袍上下の従者。

次第、ワキの台詞、道行と進行しますが、東国から都に戻る途次、野上の宿にやって来たという態。あくまでも都への道の途中ということで、この道行には特段の型がなく「野上の里に着きにけり」の謡の後、ワキは直ちに従者を呼び出し、花子を尋ねてくるようにと命じます。

これに対して「畏まって候」とワキツレが立ち上がりますが、直ぐにワキに復命する形で「花子のことを尋ねて云々」という台詞になります。
以前にもここは妙だという話を書きましたが、どうも古くはアドアイ野上の長の召使いが出ていて、これとワキツレとが問答をかわす場面があったようです。これが省略されてしまったため、どこかに聞きに行った様子もないのに、いきなり従者が「尋ねてきたところ・・・」と返事する形になってしまったようです。たしかにそのやり取りだけのために狂言がもう一人登場し、一場面入るのは煩雑な感じもありますが・・・

従者の返事を聞いた少将は、もし花子が帰ってきたならば都に上るようにと伝えるように指示をし、ワキ座で床几にかかると一呼吸おいて「急ぐ間ほどなく都に着きて候」と、野上の宿から都へと時間、空間を飛ばします。
ワキの出は、旅をする場合、次第、名ノリ、道行、着きゼリフと進行しますが、この曲は、東国からの帰途に野上の宿に寄り、ここでのやり取りの後に目的地である都に帰ってくるという設定のため、こうした通常とはやや異なった展開になっているということでしょう。

ワキは宿願の子細があるので、これから直ちに糺へ参ると言い、場面は糺の社、下鴨神社になります。
囃子が一声を奏し、後シテの出です。一声は狂女越でしょうね。独特な雰囲気です。
さてこのつづきはまた明日に
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