能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

松浦佐用姫さらにつづき

松浦潟に向かうと名乗ってワキの道行。箱﨑から筑紫潟、浦伝いに松浦について着きゼリフ。世に優れて見所多いと聞くところ「あれに釣人の見え候」とやや右に流して釣人を認めた風。この辺りのことを尋ねようと言って、ワキ座に下がります。

囃子は一声、ゆったり目に間をとって前シテの出です。薄紫の縫箔でしょうか、腰巻にした上に白の水衣。雪綿を置いた笠を被り、右肩には釣り竿を担っての登場です。
常座まで出て一セイの謡。二の句からサシと、割と伸びやかに謡います。

下歌、上歌と松浦潟の有様などシテが謡いますが、この終わりにワキが立ち上がりシテに声をかけます。この辺りのことを教えてほしいという訳ですが、シテが答えてまず松浦川を示し、この湊で佐用姫が鏡を抱いて身を投げ、その魄霊が残って今の鏡の宮となっているので御参りされるようにと勧めます。
さらにワキが雪の積もっているのは松浦山かと問いかけ、シテは幕方を向いて、あれは松浦山で、領巾山(レイキンサン)と書いて領巾(ヒレ)振る山と読むのだと教えます。

ここからシテの語り。この山を領巾振る山というのは、昔狭手彦という人が唐土に使いの船出をするときに、佐用姫が船の跡を慕って山の上に上り、衣の領巾を上げ袖をかざして招いたが、船影が遠くなるままに、招き疲れて臥しまろんだことから領巾振る山というのだと謂われを語ります。さらにワキに向きつつ山上憶良が詠んだ「海原の沖行く船を帰れとや 領巾振らしけん松浦佐用姫」の歌を示して上歌。一度正面に戻した後ゆっくりとワキに向き、直して左から五足ほどサシ込み開キ、ワキを向くと左手を被っている笠に添えてワキ正に出て「沖つ波間に行く船の」と眺める形。正面に直してから「今に知らるるあはれかな」と五足ほど下がってワキを向きます。

ワキはさらに佐用姫と狭手彦の謂われを詳しく物語るように促し、クリでシテが大小前から正中に出て着座、釣り竿を置いて笠を外します。この間にワキはワキ座に下がって着座しています。
サシ、クセと狭手彦と佐用姫の物語が語られます。クセは居グセですが、シテの上げ端「佐用姫いつしか後朝の」地謡が受けて「恨みを添へて松浦潟 前の渚に立つ浪の」と聞いて腰を浮かせ「声も惜しまず鳴く田鶴の」で立ち上がります。
謡に合わせ正先に出、舞台を廻って常座近くから大小前、「領巾山にあらねども」と幕の方を見てから常座に進み、正に直して一度開キ、ワキ向いて正中まで出て腰を下ろし「げに恥ずかしき世語り」とワキに対峙するように向いた後、正面に向き直ります。
さてこのつづきはまた明日に
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