能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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松浦佐用姫もう一日のつづき

橋掛りを進んだシテは一ノ松で謡い出し。前場より調子を低くとって思いに苦しむ雰囲気です。「袖に涙の誘ふかな」とシオリ、一セイ「唐土船も寄せやせん」と高く引き立てて謡い出し脇正面奥の方に船を見る心で遠く見やります。「松浦の朝日 鏡の面」と左手に持った鏡を覗き込み、続く地謡で橋掛りを進むと、常座からは両手に鏡を捧げて数足出、鏡を左手に取ると、ワキ座前の鏡台まで出て鏡を置き、正中まで下がります。

ワキは鏡の前に出て地謡座前から鏡を見る形で下居、正中に立ったシテが斜め後ろからワキと鏡を見る形です。ワキは鏡を覗き込み、冠を着けた男が映っていることを謡います。シテは、執心の報いか狭手彦の姿が鏡に残っているのだと謡いつつ正中で着座しシオリ、ワキもワキ座に戻って着座します。

ワキは菩提心を起こし仏果を得るようにと諭しますが、シテは今宵一夜の懺悔を果して、昔の有様を見せようと謡い、シテ、ワキの掛け合いから地謡「海山に振動して」でシテが立ち上がり目付にスッと寄ると常座に回り込んで後ろを向いて腰を下ろし、後見が狩衣、冠を外します。二句目の「海山振動して」で立ち上がったシテは摺箔に領巾を首から掛けた形で両髪を下げています。
「心も昏れてひれ伏すや地によって倒れ」の謡いに、目付に出て下がり一度下居した後立ち上がります。ワキは「船は煙波に遙かなり」の謡いに、唐船を見るように正先に出ますが、シテは舞台を廻ってワキ座から常座を見込み「上りて声を揚げ」と立廻りになります。
立廻では橋掛りを幕前まで進んで振り返り「なうその船しばし」と声をかけます。
大ノリの地謡に肩に掛けた領巾を外すと二ノ松辺りで振り招き、回って一ノ松でさらに領巾を振りますが、布を両手に引き「領巾振る山なるべし」と遠く伸び上がるような形です。

笛のアシライが入ってシテの謡。領巾を右手に提げて橋掛り欄干に垂らし「そのままに狂乱になって」と布を欄干に残したまま舞台に入り「形見の鏡を身に添へ持ちて」と台から鏡を外すと正中で鏡の塵を払うようにし、両手に持って鏡面を覗き込んで「思へば恨めし形見こそ」と拍子を踏み、鏡を左手にとって舞台を廻ると再び正中へ。
左手の鏡を胸に抱え込み「身をば波間に」と目付から正中、さらに目付へと進み「かつぱと」二つ拍子踏んで腰を落とし船より飛び込んだ態。
立ち上がると常座に下がって「夜もしらしらと」とワキ座を見「明くる松浦の」と幕方を見ると、そのまま橋掛りを進んで幕に入り「浦風や夢を覚ますらん」とワキ留になりました。

冠を外す場面の扱い、領巾を振り欄干に掛ける形など、復曲ならではの演出と思います。宗家により正式な演目とされたのもうなずける一曲でした。
(102分:当日の上演時間を記しておきます)
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