能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

佐渡狐 野村萬(九皐会別会)

和泉流 国立能楽堂 2012.10.06
 奏者 野村萬
  越後の百姓 野村扇丞、佐渡の百姓 野村万禄

佐渡狐は何度もブログで取り上げていますし、野村家の上演も少なからず観ていますので、特に演出上などで記すことはありませんが、この曲での奏者の役割が実に重いものだとあらためて感じたところです。

佐渡に狐がいるか、いないのかで言い争いになるお百姓達ですが、先に年貢を納めた佐渡の百姓が、奏者に寸志を渡して佐渡に狐がいることにしてもらう、というのがこの曲の眼目のようです。
だからこそ、狐が実際にどんなものなのか見たこともない佐渡の百姓が、奏者の説明を聞き違えたりしながら、越後の百姓に説明するところの面白さが際立ってきます。

どうもこの曲は、筑紫奥などお百姓が年貢を納める形の脇狂言とは、出来上がった経緯も違うようで、少なくとも江戸時代初期までの狂言本には出ていない曲のようです。
しかも、その後の狂言本に見かけられるようになっても、当初は奏者が登場せずに、佐渡と越後のお百姓が年貢を納めた帰り道、狐の有無を廻って言い合いになるという形だったそうです。

奏者が登場して、袖の下を受け取ったり、佐渡のお百姓に贔屓して狐の姿を教えたりなど一連のやり取りが入ることによって、良く上演される曲になっていったのだろうと思われます。
そういう意味では、奏者の役を萬さんや万作さんが演じ、シテと記載する野村家のやり方も、納得できるような気がします。
(29分:当日の上演時間を記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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