能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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富士山さらにつづき

シテは、その昔に鶯のかえごが化して少女となったものを時の帝が皇女に召されたところ、時至って天に上ってしまった。この時形見の鏡に不死の薬を添えてあったが、後に富士の嶽で焼いたため富士に煙が立ち上った、と答えます。

確かに「鶯のかえご」と聞いたように思うのですが、「卵」は古くは「かひご」で殻(かひ)の子の意味と聞いています。なにか子細があるのかもしれませんが、とにもかくにも鶯の巣から見出された様子です。この少女がかぐや姫なのですが、かぐや姫伝説には、大きく分けると、竹取の翁が竹を切ってかぐや姫が生まれたという系統の説話と、鶯の卵から生まれたという説話の形態があるのだそうで、この曲では後者を取っていることが分かります。
詳しく研究されている方もいらっしゃるようで、鶯の卵から孵ったというのはホトトギスの托卵を踏まえてのことという説もあるようです。私は寡聞にして、鶯の巣からかぐや姫が見出されたという話は知りませんでしたが、13世紀に著された海道記には、竹取の翁の竹林で鴬の卵が女の形にかえって巣の中におり、これを翁が育てて子としたのだが、この女を赫奕姫(かくやひめ)というと書かれているようです。

さて角に立ったツレは、富士山の本号は不死山(ふしせん)なのだが、郡の名に寄せて富士の山と言うのだと謡い、ワキがさらに六月上旬にもなるのに富士には雪がまだ見えるのは、いかなることかと問いかけます。

シテは、「時知らぬ山はふじのねいつとてか かのこ斑に雪の降るらん」と夏の歌にもあることを示し、シテ、ワキの掛け合いで三保の入り海、田子の浦の、青々とした水無月の景色に、高嶺が白く雪の見える高く貴き駿河の富士は、げに妙なる山と謡います。この間にワキは座し、ツレが笛座前に着座する一方で、シテは正先から舞台を廻ります。

さらに地のクリ、富士山が天竺より飛び来たった山であると謡い、シテは大小前に下居して謡を聞く形です。シテのサシから地謡となり、クセへ。
クセは居グセで、かぐや姫が天に上った後、富士の高嶺の上で不死の薬を焼いたところ、煙が万天に立ち上り、日月星宿も光を放ったと謡われます。

さてこのつづきはまた明日に
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