能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

雨月のつづき

引廻しが下ろされる一方、ワキは橋掛りを一ノ松まで進んで佇む形です。
シテの謡「風枯木を吹けば晴天の雨・・・」ワキはこの謡の終わり近く「余りに堪えぬ半の月」あたりで舞台に戻り、謡一杯に常座に立ちます。

ワキはシテを見込んで案内を乞います。これにシテが答えると、行き暮れた修行者だが一夜の宿を貸して欲しいとワキが宿を乞います。
この手のやり取りは一度シテが断るものですが、型通りシテは余りに見苦しき柴の庵なので宿は貸せないと断ります。

ここからのやり取りは、この雨月という曲の眼目でしょうが、ツレ姥はワキが出家の様子なので中に入るようにと勧めますが、二人同吟の謡で「さりながら秋にもなれば夫婦のもの 月をも思い雨をも待つ 心々に葺き葺かで住める軒端の草の庵 いづくによりて留まり給うべき」と謡います。この謡を聞いてストーリーを理解せよというのはいささか困難な話で、少なくとも私は訳が分かりませんでした。

この後はワキの問いかけ「偖は雨月の二つを争う心なるべし 月はいずれぞ雨はいかに」ツレ「姥はもとより月に愛でて板間も惜しと軒を葺かず」、さらにシテ、ツレと掛け合いで謡が続いていきます。これらを総合すると、この老夫婦は姥が月を愛でる一方で老人が時雨の音を愛でることから軒端の一部を葺かないままになっている様子です。
作り物の板屋は流儀によってですが、この日はこの謡の通りに屋根の一部に板がなく葺き上げていない形になっています。以前に観たときは確か通常の板屋だったように思いますが、面白い演出ではあります。

シテは掛け合いの謡の最後に「賤が軒端を葺きぞわづらう」と謡い、これは歌の下の句なので、上の句を継がせられたら宿を貸そうとワキに言います。
これに対してワキが「月は洩れ雨は溜れととにかくに」と詠い、シテがこれを歌として繰り返して面白いと謡い「こなたへ入らせ給えや」とワキを招ずることになります。
さてこのつづきはまた明日に
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