能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

雨月さらにつづき

ツレが「なう村雨の聞え候」と謡い、シテも村雨が聞こえると応じますが、村雨ではなく秋風が軒端の松に吹き来る音と二人謡いながら、シテが立ち上がり、シテとツレは作り物から出るとワキと立ち位置を換えて、ワキがワキ座に、ツレが笛座に、そしてシテが正中へと出ます。
黒塚・安達ヶ原の観能記にも書きましたが、こうした空間の使い方は本当に能の能らしいところで、シテとツレは板屋から外に出たのですが、外に出ることによって舞台全体が板屋の中になり、ワキは二人の庵の中に入ったということになります。
一瞬にして、外が中になってしまうという空間設定の面白さを感じるところです。

地謡が謡うのに合わせ、シテは舞台中央で小さく回りワキに向いて開キ、「いざいざ砧擣とうよ」とツレに向きます。シカケ開キ、六拍子、左右、打込と型が続き扇広げてシテの謡「時雨せぬ夜も時雨する」と開キ、地謡が「木の葉の雨の音信に」と続けて大左右。舞台を大きく廻って大小前に戻り、「重ねて落るもみぢ葉の」と下を見回す形です。
さらに二、三足出て「色にも交じるちりひぢの」と下居。「木の葉をかき集め」と扇で葉を集める所作を見せてから、地謡の終わりに合わせて扇を閉じます。

シテは下居のままワキを向いて、夜も更けたので旅人も休むようにと勧め、地謡が受けると立ち上がってゆっくり右回りに舞台を廻って常座に向かいます。「松が根枕して共にいざやまどろまん」とワキに向き、太鼓の打ち出しでツレも立ち上がると、二人中入となりました。
最初の一、二足は十分に溜めた感じですが、徐々にするすると歩を早め来序で幕に入ります。シテ、ツレが幕に入ると後見が立って板屋を下げ、これも幕から退出します。ここであらためて囃子が狂言来序を奏し、アイが末社出立で登場してきます。
アイは摂州住吉の明神に仕える末社と名乗ります。

アイは住吉の明神を、その昔異国の夷をも平らげ、陰陽和歌の道にも優るる神であると褒め称えます。
北面の武士佐藤義清(のりきよ)西行法師として出家し世に隠れも無き歌人であるが、住吉の明神が歌の守護神でもあるので住吉に足を運んできた。住吉の両神は仮に老夫婦の姿をとって庵を結び西行を待ち構えていたが、西行がやって来ると老人夫婦には雨月の争いがあって、軒端の屋根が葺き上がっていない。老人夫婦は歌の下の句を示し、西行法師に上の句をつぐように求めたが、西行が見事に歌をついだので、これを愛で住吉明神は奇瑞を見せようと考えられた。その旨を西行に知らせ申すようにとの御神託を受け、やって来たのだと常座にて立ちシャベリです。

明神の詞を伝えるので、皆々心得候えと繰り返して告げ、アイ末社の退場です。
さてこのつづきはもう一日明日に
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/1808-4e663a72

 | HOME | 

カレンダー

« | 2017-11 | »
S M T W T F S
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。