能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

鞍馬参のつづき

アドは夜中に声がしたのは何故かとシテに問います。
シテがこれに答えて言うには、通夜をしていると香の衣に香の袈裟、皆水晶(みなずいしょう)の数珠を持った八十ばかりの老僧がやってきて、福ありの実を下されたということです。

これを聞いて面白くないのがアドの主人。長年の信心を重ね、前夜の鞍馬参りも自分が言い出したこと。福が下されるならまず自分であるべきに、同道している太郎冠者に福が下されるとは納得できない様子。なんとかして福ありの実を取り返してやろうと独りごちし、太郎冠者に向き合います。

主人は太郎冠者に、実は自分にも奇特があったと言い出します。夕べ通夜をしていると、香の衣に香の袈裟、皆水晶の数珠を持った八十ばかりの老僧が現れ、福を太郎冠者に預けておくから、太郎冠者から受け取るようにと言われたという次第。それゆえ、太郎冠者の受け取った福は自分の物なので、渡すようにと迫ります。
太郎冠者が拒むと、主人は小さ刀の柄に手をかけて太郎冠者を脅かします。

これに対して太郎冠者は一ノ松まで下がって独白。一度言いだしたからには、福を渡さなければ収まらないだろうけれども、ただ渡すのも腹立たしい。嬲ってから渡そう、と言って舞台に戻ります。
太郎冠者は主人に、福を渡すには「福渡し」ということをして渡さなければならないと説明します。そして「福渡し」とはどうするのだと聞く主人に、自分が「鞍馬の大悲多聞天は 御福を主殿に参らせたりや 参らせた」と言うので、「たばったりや たばったと」言うのだと説明します。

この後は、主人の言い方が遅いと、早すぎるとか様々に難癖をつけて主人を嬲りますが、拍子にかかって福渡しをしようということになり、二人で拍子をつけて何度か繰り返します。
最後は太郎冠者が「目出度いことがござる」と言いだし、ただいまの御福が此方のお蔵に収まったと告げ、主人が「それこそ目出度けれ いて休め」と言って留になりました。
前半部分を欠いているのですが、福渡しからのやり取りがなかなかに詳しく、全体としての上演時間は善竹十郎さんの時の記録と、あまり変わりませんでした。
(18分:当日の上演時間を記しておきます)
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