能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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飛雲さらにつづき

アイが幕に入ると、ワキ・ワキツレが立ち上がり「あら恐ろしの気色やな」とワキが謡い出します。夢のお告げに目が覚めた様子。二人掛け合いで、夜も更け月も暗い山中に逃げ行く場所もなく、夢のお告げに頼みをかけて三熊野三所権現に祈りを捧げます。

地謡が続けて黒雲が沸き立ってきた様子を謡うと、幕が上がってシテが小袖のようなものを引き被いて登場してきます。地謡に合わせて橋掛りを進み、「光の中に 現れ出ずる鬼神の姿」と常座に立ち、「面をむくべきやうぞなき」と引き被いていた布を落とすと半切の袷法被、赤頭の後ジテ鬼神が姿を現します。

ワキは懸命に数珠を揉み「祈リ」となります。
シテはワキの祈りに橋掛りまで下がりますが、再び舞台に戻りワキに迫ります。さらにシテ柱に巻き付くような所作も見せます。
この辺りが金剛流らしいところと思うのですが、様々な舞の技巧が組み込まれている感じです。

「祈リ」が終わると、ワキが「東方に降三世明王」と謡い出し、ワキツレともども一層強く祈る様子。シテは橋掛りに退却し袖を被いて下居し「明王の繋縛にかかる」様子から、再び立ち上がって「飛行をなして」と舞台にもどってきます。
しかし「上らんとすれども 大地に倒れ伏し」と飛安座して苦しむ様子を見せ、さらに再び立ち上がって攻めようとするものの、「智我心者 即身成仏」と再び飛安座して祈り伏せられた形。

再び立ち上がると「ただよい行くと見えつるが」とくるくると回って常座に向かい、さらに橋掛りから幕前まで走ります。「ありつる姿は雲煙と立ち消えて」と飛び回って下居。「鬼神の姿は失せにけり」と立ち上がって留。終曲となりました。

金剛流らしい見せ場のある後場だった、という印象です。
この曲がどうして観世流では滅多に上演されないのか、観れば理由が分かるかなと思っていたのですが、特にこれというものも気付きませんでした。
ワキがワキツレと向き合って寝入るというのも見たことのない型ですが、この曲独特なのか、高安流だからなのか、そのあたりも分かりませんでした。

ともかくも、切能として面白く演じられていたかな、と思った次第です。
附け祝言は猩々。といっても「酔ひも進めば東雲早く」という謡い出し。いつぞや書きましたように、金剛流では「乱」になると「猩々」のキリの「ゑひに臥したる枕の夢の」が上記のように変わり、その後は「覚むると思えば・・・」と続くのだそうです。これを附け祝言で謡うということのようですね。
(48分:当日の上演時間を記しておきます)
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