能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

檀風 高橋章(下掛宝生流能の会)

宝生流 国立能楽堂 2013.03.17
 シテ 高橋章
  ツレ 武田孝史
  子方 宝生尚哉
  ワキ 森常好
  ワキツレ 殿田謙吉(本間)、野口能弘(船頭)、森常太郎 野口琢弘(輿舁)
  アイ 野村万蔵 野村太一郎
   大鼓 亀井忠雄、小鼓 大倉源次郎
   太鼓 金春國和、笛 一噌庸二

檀風(だんぷう)というこの曲、名前だけは知っていましたが、おそらく観ることはないだろう・・・と長年思っていました。というのも下掛宝生流での檀風が東京で上演されるのはなんと四十年ぶり。ワキ方の活躍する数少ない曲の一つで、まさに稀曲の部類です。

実は東京でも平成15年に檀風上演の記録があります。これはシテ方観世流、ワキ方福王流によるもので、国立能楽堂開場二十周年記念公演として演じられたもの。
この曲、シテ方としては宝生流と金剛流にあり、喜多流が参考曲としているそうですが、観世流では江戸時代の末に廃曲になってしまっており、昭和60年に福王茂十郎さんが中心となって、観世流と福王流で復曲したものだそうです。復曲後、関西を中心に何度か上演があるようで、そうした中で平成15年の上演もなされたようです。

さて今回、観に行くについては、当然ながら観世の百番集、續百番集には掲載されていませんので、詞章は例によって半魚文庫さんに頼ることにしました。それと併せてネット上の記事など探したのですが、その中でふと気になったのは、「なんとなく後味の悪い展開」という声でした。いくつかの記事にそうした記載があり、納得できるご意見だったのですが、さて当日観てみると、あまりそうした印象を持ちませんでした。

実は当日のワキ方の詞章が、持って行った半魚文庫さんのものと思いのほかに違います。どうもそのあたりに原因があるように思えました。当日は下掛宝生流の謡本販売があり、梅村さんが紋付き袴で売り場に立っておられましたが、思い切って檀風と経政を購入してきました。この本で確かめてみると、たしかに半魚文庫さんのものとは随分違います。
しかも日野資朝はツレではなく前シテとして記載されています。これは金剛流と同じ扱いのようで、なるほど「下掛」宝生流というだけのことはあると、あらためて思った次第です。

半魚文庫さんの底本である名著全集本「謡曲三百五十番集」は、以前にも書きましたが上掛系の本を底本にしている様子です。シテ方宝生流の本はこちらに近いのですが、ワキ方宝生流は全然違う・・・ということでした。
なお具体的なところは、舞台の展開に合わせて書いていこうと思います。
明日につづきます
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