能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

檀風またつづき

昨日は資朝と本間のやり取りから、さらに帥の阿闍梨とのやり取りへと、いささか長くなってしまいましたが、あえて細かく記載してみました。

何日にもわたって書いてきていますが、全体の印象として、上掛の本では本間が資朝に同情しているように感じられます。一方、今回観た下掛宝生では、本間は資朝が身分の高い囚人であることから一定の礼儀を保っていますが、それ以上の同情があるようには感じられません。
その後の阿闍梨とのやり取りでは、下掛の方が厳しい応酬になっていて、本間と阿闍梨が感情的にも対立している印象が強く感じられます。一方、上掛の本は言語道断などと言うものの、やり取り自体はサラッとしていて、これまでの本間と資朝の間柄についての印象を壊すほどになりません。

一つ一つの詞章は、それほどに大きく違うわけでは無いのですが、度重なるうちに全体の印象がけっこう違ってくる感じがします。

さて、阿闍梨とのやり取りの末に本間は地謡座前に座ってしまいます。
ワキ阿闍梨は子方に向かい、ただいまの本間の言ったことを聞かれたかと声をかけます。ここでもワキは「なんぼう情けなき御返事にて候」と言い、本間を非難する雰囲気があります。ここは上掛の本では「思いもよらぬ御事にて候」となっていて、本間を非難する雰囲気にはなりません。
ともかくもワキの詞を受けて子方が「悲しやはるばる尋ね来たりたる かひも渚のうつせ貝・・・」と謡い出し、この後はツレとの掛け合いになります。ツレは我が子に逢いたいと思いつつも、名乗れば子供の命も危ないかも知れないと、思いとどまる胸の内をしみじみと謡い、子はまた親に会えず終いとなるつらさを謡います。二人は面会できないのですが、交互に心中を謡うことで、会うに会えない辛さ悲しさを強調する展開です。

ロンギとなり地謡の謡に、ワキが子方の後ろに回り、橋掛りへ進んで一ノ松に立ちます。クツロイでいた輿舁が常座に出てくると、ツレが立って正中に出、輿舁が後ろについて「武士輿にのせ申し」と本間が後ろについて、刑場である浜の上野に向かう形。
ツレの謡に続いて子方が輿の後についていく様を謡い、子方とワキは橋掛りから舞台に入って本間の後ろに立ちます。
さてこのつづきはまた明日に
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