能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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檀風またまたのつづき

浜の上野に向かう一行、ワキ森さんの謡は常のワキ方の謡よりもずっと情感深く謡う感じです。一同はぐるっと舞台を廻り、輿舁が常座で離れて鏡板へ、ツレは正中に出て安座、本間はワキ座に下がり浜の上野に着いた態。子方とワキは一度後見座に下がった後、子方が立ち上がって目付からツレに向く形になります。

子方は下居しつつ「あら悲しや我をもつれて御入り候へ」と声をかけますが、ツレは「今は最期にてはなきぞ」と言い、阿闍梨に子を連れて行くようにと声をかけます。これを受けてワキが子方を連れて後見座に下がり、ツレはあらためて本間を向くと、本当は自分の子供であると真実を語ります。その上で、船に乗せて都へ送り届けて欲しいと本間に依頼します。
本間は、はじめからそうではないかと思っていたと言い、誓って都へ送り届けようと約束します。これを聞いて安心した資朝は、もはや思い残すこともないと、地謡の「西に向ひて手を合わせ」で合掌します。本間はその間に立ち上がって地謡座前で肩脱ぎになり、正中、本間の後ろに立って太刀を抜き、斬った形で足拍子を一つ。
「御首はおちにけり」の謡に、資朝は懸けていた掛絡をポンと前に落として、切戸口から退場してしまいます。落とした掛絡が落ちた首のように思える演出です。

上掛の本を見ると、この後は本間が阿闍梨に声をかけ、資朝卿のことは囚人なのでどうしようもなかったが、梅若のことは遺言の通り、明日船に乗せて都へ送るので安心して休むようにと言います。これを受けた阿闍梨は、礼を言い、明日都へ送ってくれるように頼んだうえで、資朝の死骸を孝養したいので下げ渡して欲しいと願い出ます。そしてワキ方の秘事とされているという、資朝の遺骸を大切に供養する場面となります。

ここがまた下掛の展開が違うところで、ツレが切戸口に姿を消してしまうと、ワキが本間に声をかけます。何事かと問う本間に、阿闍梨は死骸を供養したいので自分に賜るようにと頼みます。本間が許すとワキは後見座にクツロギます。後見が小袖を持って出て丸めて置かれた掛絡の手前に小袖を広げます。資朝の遺骸を供養する場面です。
ワキは後見座で肩上げし、大小前から小袖を見込み、少しずつ前に出ると小袖の手前に下居、小袖の頭の方から足の方へとゆっくり見て、手前から向こうに小袖を折ります。掛絡を手に捧げるよう取って、しばし持ったうえで小袖の上に置き、両手で全体を抱きかかえるようにして立ち上がります。まるで遺骸を抱いているような感じに見えます。
右に回りつつ、常座から後見座に向かい,後見の欣哉さんに小袖を渡します。

なるほど秘事とされるだけはある見事な所作でした。
またまた明日につづきます
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