能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

文山立のつづき

さて、並んで座った二人ですが、アドの「矢立は持っているのか」という問いかけに、シテが矢立を出し、アドに「何か言えばそれを書き取る」と言います。アドは一筆啓上申し上げ候と書けなどと言い出しますが、さすがにそうでもあるまいと、シテは自ら考えて書くことにします。

さらさらと筆を運ぶ風でなにがしか書き上げたシテは、まんまと書いたと言い、自ら書いた文を読み上げます。「さてもさても ただかりそめに家を出て山立をし、人のものを得とらずして・・・結句 友どちと口論し 引くなよわれも引かじとて 刀の柄に手をかくる」と読んだところで、アドがいきなり跳んで下がり、刀の柄に手をかけます。

シテは驚いてどうしたのかと問いますが、アドは「刀の柄に手をかくる」と言ったではないかと返事します。
シテは、これは文ではないかとアドをなだめ、その先は一緒に読もうと、二人並んで座して共に文を読み上げます。

このままここに死するならば 上り下りの旅人に踏み殺されたと思うべし・・・構えて構えてこのことを 人々に」語り伝えて欲しいと文を読んだ後、謡になり「あとに留まる女房や 娘子供のほえんこと 思いやられて哀れなり」と謡って二人は大泣きします。

そのうち二人は「死にたくなくなった」と言いだし、料簡すれば済むことだと二人仲直りすることにします。
最後は「思えば無用の死なりと 二人の者は仲直り さるにても賢う過ちしつろうと 手に手を取りて我が宿へ 犬死にせでぞ帰りける」と謡って舞台を廻り、二人の寿命は「五百八十年七回りまでも」めでたいと言って、連れ立って退場します。

謡の詞章など、和泉流のものと変わらないように思いますが、大藏家らしく動きなどがより派手だったように感じました。面白い一番です。
(17分:当日の上演時間を記しておきます)
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