能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

水無月祓もう一日のつづき

合掌するシテにワキが声をかけ、この烏帽子を着けて舞うようにと求めます。
これを受けて笛座前で物着。ワキが衣を持って行き、後見がこれを受けてシテに白地に金で藤の文様が入った長絹をはおり、金の前折烏帽子をつけます。

長絹を着けるのは、この会の工夫でしょうか。装束付けでは紅入唐織着流しで登場し、物着では前折烏帽子を着けるのみになっています。船弁慶の前のような装束ですが、今回は水衣を着けて出、水衣を外して長絹。・・・私としては今回の装束の方が落ち着きが良い感じがします。唐織着流しに烏帽子だけを着ける形は、どうも前々からしっくりしない感じがしておりまして、船弁慶の前シテもなんだか寂しい印象を持っております。

ともかくも笛座から立ったシテは大小前に進んで謡い出し、ワキとの掛け合いから一セイ「さるにても 外には何と 御祓側」と謡いつつ大小前から前に出つつ右から回って常座前、大小前の方を向いて中ノ舞となりました。

実は鵜澤光さんのシテを拝見するのは今回が初めてです。別に女流云々に拘るつもりもありませんし、お母さんである鵜澤久さんのシテはこのブログでも何度か触れているのですが、ツレでは見ているものの、シテはこれまでついぞ拝見する機会がありませんでした。しかしこの中ノ舞は綺麗でした。長年、きちんと稽古を積んでこられたのでしょう。素人目にもしっかりとした型を身につけておられるように感じました。お祖父さんにあたる故鵜澤雅さんも銕仙会の舞台でよく拝見しましたが、こうして芸が伝承されていくのは嬉しいことです。

中ノ舞を舞上げてワカ、上扇から大ノリの地謡に。「うつる姿は恥ずかしや」と正先へ出て水を見込む型。扇で面を隠して「賀茂の社へすごすごと」と常座へ回り、正中から正先へツメて「呉織くれくれと」とタラタラと下がり「倒れ伏してぞ 泣き居たる」と常座で下居してシオリます。
ロンギ、ワキが立って二、三足出てあらためて腰を下ろします。この物狂いこそ男の探していた室の津の遊女であることがわかり、地謡の「げにまことありがたや 誓いは同じ名にし負う」で二人は立ち上がり、ワキは常座へ、シテは正中へと出て下居し合掌。
「二度伏し拝みて」と立ち上がると、ワキは一ノ松まで進み、しては扇広げて常座に出、袖を返して留拍子踏み終曲となりました。
(57分:当日の上演時間を記しておきます)
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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