能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

通小町のつづき

以前にもなんどか触れましたが、この通小町は「四位の少将」という古作の能を観阿弥、世阿弥が改作したといわれる曲で、もともとは今回のようにツレが中入する形だったようです。
何時の頃からかツレが中入しない形が主流になってきたようで、多くの場合、ツレは紅入唐織に小面など若い女の姿で出て、中入せずに後見座にクツログ形がとられます。
しかしながらこの中入前の地謡には「市原野辺に住む姥ぞ」の詞章があり、若い女のままではいささか落ち着かないこともあって、今回のように中入りする演出も試みられています。特に小書が付くと、そういう試みがされることが多いように感じます。

ただ今回不思議に感じたのは、姥なら姥で、思い切って老女の形にした方が落ち着くと思われるところ、中年の女性の出立だったことで、さてどういう意図だったのかと未だに引っかかっております。前ツレを老女としてしまうと、卒都婆小町や鸚鵡小町など一連の老女物とイメージが被ってしまい、主題がズレてしまうような気もします。また、それ以前の問題として、姥にすると中入の短時間に鬘まで変えなければならないので、中年の姿を取ったのかもしれません。さて演者の真意が奈辺にあったのか気になるところです。

ともかくもツレが幕に入ってしまうと、ワキは「秋風の吹くにつけてもあなめあなめ 小野とはいはじ薄生いたり」という歌を引き、先ほどの女性が小野小町の幽霊であったと気づきます。
市原野に立ち出で、小町の跡を弔おうと「この草庵を立ち出でて」と謡い出し、立ち上がると正面を向き「市原野辺に尋ね行き」と腰を下ろし「座具を展べ香を焚き」と合掌して「南無幽霊成等正覚 出離生死頓生菩提」と祈ります。

ヒシギがワキの謡に被って一声。
後ツレが紅入唐織着流し、面も若い女の姿に変えての登場です。常座に出てワキを向き「嬉しのお僧の弔いやな」と謡い出します。

さてこのつづきはまた明日に
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