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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

嘆く里女・・・黒塚のつづき

枠カセ輪を回しながらの次第、クセ、ロンギと前半の山場が続くわけですが、それだけにこの回し方、回す速さが見せ所ということですね。
人の世のはかなさ、六道輪廻の苦しみを、回る輪に託しての謡、所作ということになりますが、ロンギの最後で謡のテンポが速くなるのをきっかけに、輪を回す手が急に速くなって「泣き明かす」と、枠カセ輪から手を放して、両シオリの型になりました。


両シオリは両手を上げて泣く形で、いわば号泣。
そのためか、ここでしばらく間があって気持ちを切り替えた風で、ワキに向かって、夜寒なので山へ薪を取りに行ってくると言葉をかけました。
先日の粟谷さんの場合は、輪を回す手を速めて「泣き明かす」のところでふっと手を止めて、何かを思いきったように、すっとワキに「あまりに夜寒・・・」と呼び掛けました。ちょっとした違いですが、随分と印象が変わりますね。


シテは山へ薪を取りに行くために立ち上がりますが、目付から左回りに向き直って常座の方向へ進み、常座あたりでふっと立ち止まって「のうのう妾が閨の内・・・」とワキに呼び掛けます。念を押した後は、静かにゆっくりと退場しました。
正先に枠カセ輪が出してある場合は、常座に向かう途中での萩小屋との位置がずっと近くなります。このためワキを振り返るときに、閨を隠すような感じが強くなると思いますが、一方で、枠カセ輪を回す場面の舞台上のバランスから考えると、目付に置く形も捨てがたいように思えます。このあたりは流儀の主張もあるのかもしれませんね。


ところで、前回も今回も下掛りの流儀のために、下居のときは左足を引いて右膝を立てます。
しかしこの形では枠カセ輪を回す際に形が良くないのか、どちらも枠カセ輪の前で足を逆に右足を引いて左膝を立て、輪を回す形でした。


つづきはまた明日に

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