能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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遊行柳のつづき

ワキの一行が歩み出すと、幕内からシテの呼び掛け。遊行上人のお供の人に言いたいことがあると声をかけます。
ワキが、札の所望かと問うと幕が上がり、やがてシテがゆっくり姿を現します。小格子厚板に水衣肩上げの老人姿で、右手には杖を持っての出です。

姿を現したシテは、先年の御下向の時も昔の街道をお通りになったので、この度は昔の道を教えようとして出てきたのだと言いつつ、二の松まで出て佇みます。どうもこのシテ・ワキのやり取りがいささか分かりにくく、この曲の解説でも遊行上人(一遍上人)が奥州に下向した際に、老人が現れて以前にも通った古道に導いたとしているものを少なからず見かけます。

しかし詞章を文字通りに読めば、ワキはまず「我一遍上人の教へを受け」と名乗っており、一遍上人の教えにより回国する遊行の聖であるものの、一遍上人その人ではないことが分かります。シテ老人は「先年遊行の御下向の時も 古道とて昔の街道を御通り候ひしなり」と言っており、かつての遊行の聖、それが一遍上人なのかあるいは別の遊行聖だったのかは分かりませんが、ともかく以前に遊行聖がここを通り、その際には古道を通ったという意味でしょう。
だからこそ、ワキは「この道ならぬ古道を 通りし事のありしよなう」と感じ入ったのだと思います。自分が通ったことも忘れてしまったというのでは、いささか腑に落ちません。

ともかくも、シテ老人は地謡に合わせて遊行聖を古道にと誘います。下歌で「老いたる馬にはあらねども」と二足程出てワキを向き、「道しるべ申すなり 急がせ給へ旅人」とツメて左手を差し伸べる型。
上歌になり、歩み出すと「葎蓬生刈萱も」のあたりでシテ柱。さらに常座へと出て歩みを止め「昔を残す古塚に」と塚を見ます。「蔭踏む道は末もなく風のみ渡る」と正へ直し、ワキも正面を向くと、上歌の終わりにシテは五足程下がって佇みます。
さてこのつづきはまた明日に
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