能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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松虫さらにつづき

間語りは阿倍野あたりに住む者。
シテが退場すると、長上下姿で立ち上がり常座に出て名乗ります。用を足そうと出てきたと言い、正中に進んで両手をつき、ワキに「人が少なくなった市にどうして残っているのか」と問います。ワキは逆にどうして市に来るのが遅くなったのかと問い返し、アイが用事がたくさんあってなどと答えます。
このやり取りから、ワキはアイにこのあたりにて松虫の友を呼ぶ話を聞かせて欲しいと尋ね、これを受けてアイが型通り「詳しくは存ぜず」さりながらと語り始めます。

古、この場所にて「変わらぬ友」と言って若い二人の男がいたが、花鳥風月は言うに及ばず、どこへ行くのも一緒だった。この二人が阿倍野の松原を通っていたとき、長月のこととて松虫が面白く鳴いていた。一人が松虫を探すと言って草むらに分け入ったが、虫の音は間近に聞こえても姿は見えず、精根尽き果てたのかそのまま空しくなってしまった。
一人の友は、やや久しく待ったが友が帰ってこないので草むらに分け入って探し、死体に行き会い嘆き悲しんだ。やがてこれも絶望の果てか草露に空しくなってしまった。
人々はこの二人を不憫に思い、同じ土中に突き込めたと物語り、その後は型通りに弔いのやり取りをして、アイが狂言座に下がります。

ワキはアイが下がると待謡。「かの跡弔ふぞありがたき」と納めて、一声の囃子。
後シテは怪士ですかねえ、黒頭に濃紺のような色目の半切、厚板に褸(ヨレ)の水衣を重ねて登場します。
サシ「あらありがたの御弔ひやな」と謡い出し「魄霊これまで来たりたり 嬉しく弔ひ給ふものかな」とおさめます。魂魄と言いますが、魂が陽の霊、魄が陰の霊とも言われて、魂がこの世を離れていくのに対して魄はこの世に留まるとも言います。魄は「白骨」からこの字義となったとも言いますが、いずれにしても思いを残してこの世に留まる霊が、姿を現し弔いの有り難さに感謝する様子。

ワキが魄霊の出現に気付き「人影の幽かに見ゆるは在りつる人か」と謡いかけ、シテ、ワキのやり取りになりますが、このつづきはまた明日に
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