能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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鉢木のつづき

道行を謡い終えたワキは笠を外し、正面を向いて上野の国佐野のわたりに着いたと延べます。佐野と言ってまず思いつく栃木県佐野市は下野の国になります。どうして上野なのか、いささか不思議なところですが、先の道行の話も合わせ後ほど触れたいと思います。

さてワキは雪が降ってきたため宿を借りようと家の内に声をかけます。ツレとの問答になりますが、主のいない間に宿を貸すことはできないとの返事。ワキは主の帰りまで待とうということになり、後見座にクツロギます。

シテの出。段熨斗目に素袍上下で登場し、一ノ松に立つと「ああ降ったる雪かな」と詞を発します。この冒頭のところ、とりわけ「ああ」が大変難しい・・・と常々思っています。さすがに見事な一声でしたが、雪が降るにつけても我が身の落魄が思いやられる言葉が続きます。「袂も朽ちて袖狭き」と歩み出し、常座に進むとツレを向いて「あら思ひ寄らずや」と気付いた風に声をかけ、雪の降る中どうして外に佇んでいるのかと問います。

修行者が宿を借りたいと言って主人の帰りを待っていると、ツレが説明する間にワキが立ち上がり、シテが大小前、ワキがワキ正に立って二人の問答になります。
ワキは宿を貸してくれるようにと頼みますが、夫婦二人でさえ住みかねるほどみすぼらしい家で、宿は貸せないとシテは断ります。
何度かのやり取りの後、ワキは諦めて立ち去った風で常座から後見座にクツロギ、笠を被ります。

ここでツレの謡。自分たちがこのように落ちぶれてしまったのも、前世の行いがいたらなかった故だろうに、あのように困っている人を助けてこそ、後の世の便りともなろうというもの。宿を貸して差し上げて欲しい、と謡います。この謡のうちにワキは後見座を立ち橋掛りに進んで一ノ松あたりに佇みます。

これを聞いたシテは、そう思うならば早くに言えば良いものをなどと言いながらも、修行者を追いかけることにし、正先から正中へと三、四足出て「なうなう旅人」と、二の松あたりまで進んだワキに声をかけます。
さてこのつづきはまた明日に
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