能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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鉢木もう一日のつづき

シテは地謡のうちに、まずは七足ほど長刀を突きつつ出ると右、左と周りの様子を見る風に動き、さらに一廻りすると正中に出て下居、御前で畏まった形になります。

ワキが声を上げ、佐野の源左衛門の尉常世にてはなきかと声をかけます。いつぞやの大雪の日に宿を借りた修行者と明かすと、シテは面を上げて常座まで下がり両手を突いて平伏する形です。

ワキは言葉を続け、あのときの言葉を違えず参上したこと神妙と褒め、本領佐野の庄七百余町を安堵します。これ上掛はもちろん喜多流の本にも三十郷とあるのですが、下掛宝生では七百余町としているようです。
さらにワキは言葉を続け、秘蔵の鉢木、梅桜松を焚いたことの返報として加賀に梅田、越中に桜井、上野に松井田の三ヵ庄を領させると言って胸元から書き付けを取り出して投げます。

シテは「常世はこれを賜はりて」と平伏し、一度立って書き付けを取りに行き、頂いて立ち上がると正先に出「これ見給へや人々よ」と安堵の状を差し出します。
さらに立ち上がると常座に行き、下居して状を胸元にしまいます。立ち上がって長刀を突き、地謡「その中に常世は」で六拍子踏んで、両手で長刀を持ち、笛座から目付に出ると「今こそ勇めこの馬に」と馬乗る型。
そのまま幕前まで進むと長刀を一振りして肩に担い「帰るぞうれしかりける」と留になりました。

今回、ながながと舞台の様子を書きましたが、この曲はそもそも平均的な詞章の長さと比べると、詞章自体が倍ほどもある曲で、上演時間も1時間半を越えます。しかも舞などはありませんで、台詞を主体とした劇的な能ですので、場面を追いかけているとついつい長くなってしまいます。
これをあまり劇的に演じては「能」の範疇に入らなくなってしまうでしょうし、能らしく捉えるとするとどう演じるのか、演者の腕の見せ所かと思います。
七十歳を越えられた角寛次朗さんですが、実に力強く、また実直かつ気概を持った武士らしく演じられ、気持ちの良い舞台でした。
(97分:当日の上演時間を記しておきます)
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