能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

大瓶猩々のつづき

シテが来序で中入りすると、代わってアイ水神が狂言来序で登場してきます。括り袴に黄の褸(ヨレ)の水衣、うそぶきと思しき面をかけて登場し、唐土潯陽の江に住む水神と名乗ります。
この後はうまく聞き取れませんでしたが、ともかく潯陽の江に猩々が住んで日夜酒を飲んでいること。猩々は姿顔は人のようだが長い尾があり、言うことは人に勝っていること。さらに木に登ること自在であるなど、猩々の様子を語ります。

さらに、古く唐土にいた男が海川を住処として、この猩々と一緒に葉の酒を飲み、心を通い合わせて、よろず富貴の身となったことを語り、酒を湛えて猩々を待てば、その香りにつられて猩々がやって来ると言います。
そして「いらざる独り言を申さずとも」猩々が酒盛りをするだろうから、皆々これを見物しようと触れて退場します。

特段の説明をせずに舞台の流れで書きましたが、現在、猩々は半能の形で演じられるのが普通です。というか、私は半能の形でしか観たことがありませんし、各流の謡本をみても前場があるようには見えないのですが、ものの本などには「いくつかの流儀で半能形式」とあります。さて前後のある形で演じている流儀はどこなのでしょうね。

ともかくもこの大瓶猩々は、観世流などで演じられなくなってしまった猩々の前場はかくあったのかと思わせるような構成です。
アイが退場すると、後見の手で一畳台が運ばれてきて正先に置かれ、黒の大瓶に朱の蓋をかけた作り物が出されて、一畳台と階の間に置かれます。
すると下リ端が奏され、ツレ二人が登場してきます。ツレは猩々の面に赤頭。赤地の箔に緋の大口、赤地の唐織を打掛にした、常の猩々と同装です。舞台中央まで進み、並んで左右、打込。渡り拍子で「御酒と聞く」と地謡が謡い出します。

やや右を向くと直して正面にサシ込み「はや色づくか一重山」と開キ。サシて開キ「菊の盃すゑ置き」と五足ほどツメて「秋の夜深く待ちけるに」と下居。
ツレ二人は向き合って「不思議やこの友の」と謡うと正面に直し「沖に向かいて」と今度は幕の方を向くと、扇を広げて立ち上がり、「など遅なはり給ふぞや 急ぎ給へ友人」と招き扇して、シテを待ちます。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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