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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

善知鳥 武田尚浩(研究会)

観世流 観世能楽堂 2006.9.20
 シテ 武田尚浩、ツレ 藤波重孝
  子方 藤波重紀
  ワキ 工藤和哉、アイ 深田博治
   大鼓 柿原弘和、小鼓 曽和正博
   笛 藤田朝太郎


旅行もあってさらに間が空きましたが、先月の観世流、研究会の鑑賞記を続けます。


この曲名、善知鳥と書いてウトウと読みますが、喜多流では烏頭の表記をしますね。
ウミスズメ科の海鳥の名前ですが、さてこの鳥をなぜウトウというのか、またなぜ善知鳥と表記するのか、これには諸説があって良くわかりません。
善知鳥と表記するについては、一説に「葦原に住む千鳥なので、善し悪しいずれにも言い換えて、悪千鳥・善千鳥とも書いたのが善知鳥と表記されるもとになった」と言いますが、はて本当のところはどうでしょうか。


ウトウという名も、いわくがありそうですが、謡曲では、この鳥は親が「うとう」と鳴くと子が「やすかた」と応えるとしています。要は鳴き声だということですが、はてそう聞こえるのかどうか、残念ながら実物を見たことがないのでわかりません。


さて、囃子・地謡が着座すると、ツレと子方が登場してワキ座に着きます。いわゆる出し置きの形です。出し置きについては千手の観能記でもふれましたが、舞台上に出ていても居ないという設定ですね。
続いて名ノリ笛でワキ工藤和哉さんが登場。旅の僧が陸奥外の浜に向かう途中に立山に立ち寄ろうと思ったと述べ、さらに進んでサシの謡になります。
立山の光景の恐ろしさを見、やがて下山とワキ座に向かいますが、ここでシテの呼び掛けです。


武田さんのシテは声の高さを落とし、凄みのある謡です。この間の千手のツレとは全く違った印象の謡。凄惨な・・・と言ってもいいような感じを受けました。
陸奥へ行くならば、昨年の秋に死んだ外の浜の猟師の妻子を訪ね、簑笠を手向けてほしいと申し出ます。
そしてワキに證として、自らの着ている衣の袖をちぎってに渡し、姿を消します。ここで中入り。
シテは橋掛りで演技をし、舞台には入りません。いささか不思議な演出ですが、さてこのあたりは明日へとつづきます

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