能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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藤戸さらにつづき

ワキと母の問答になります。このあたりは現行本通りですが、漁師の母がワキ盛綱に、我が子を海に沈めたと詰問し、ワキが「ああ音高し」とこれを制します。母は少し腰を浮かせる形で「なう尚も人は知らじとなう」と言い、腰を下ろすと、その折の子細を明らかにし跡を弔うなり、また残った母(すなわち自分)を訪れて慰めてもくれれば少しは恨みも晴れようものを、と繰り言を述べます。
ここから地謡、下歌から上歌に。「絆となって苦しみの」あたりでゆっくりワキに向き直り、「せめて弔はせ給へや」と腰を浮かせて訴えるような態から、「跡とむらはせ給へや」と腰を下ろしてシオリます。

ワキは「この上は何をか隠すべき その時の有様語って聞かせ候べし 近う寄って聞き候へ」と言って語になります。現行の観世の本では、まず「言語道断 かかる不便なること・・・」の詞があって「今は何をかつつむべき」となります。福王流も同じ詞章ではないかと思うのですが、「言語道断・・・云々」の部分は下掛の本には無く、ここも今回の演出は下掛の本に準拠したのではないかと想像しています。

ワキの語り。母は正中に下居します。
ワキは正面に向き直ると、前年三月二十五日の夜、浦の男と二人きりで、馬で渡せる瀬の場所を探したところ、首尾良く見つけることができた。家の子若党にも隠して、二人だけで夜に紛れて忍び出たが、さて浦の男がこのことを人に洩らしてしまうのではないかと思い、不便ながら引き寄せて二刀刺し、そのまま海に沈めて帰ったと語ります。母はシオり、ワキは母を向くと、さては(あの男は)汝の子であったか、何事も前世のことと思い今は恨みを晴らすようにと声をかけます。

母は我が子を沈めた場所を問い、ワキが「あれに見えたる浮洲の岩の・・・」と示すと、三人が中正面あたりを見る形になります。

母は「あの辺ぞと」と立ち上がりワキとの掛け合い。母「好事門を出でず」で母とワキが向きあい、ワキ「悪事」、地謡「千里を行けども・・・」で母は正面に向き直り「子をば忘れぬ親なるに」とワキを向き「失はれ参らせし」でガクリと下居「こはそも何の報いぞ」とシオリます。
このつづきはまた明日に
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