能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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海士のつづき

明珠の話が出、地次第「天満つ月も満潮の 天満つ月も満潮の 海松藻をいざや刈ろうよ」でシテは二足出て開キ、地取りのうちに後ろを向いて海松を後見に渡しワキ正に出ます。シテ、ワキの問答で、面向不背の珠の子細が明らかにされます。

この途中で子方が「やあこれこそ房前の大臣よ」と声を上げ、これを受けてシテは持っていた鎌を落として正中に出、下居します。
昨年の小書付二番は、いずれも着座していったん鎌を置きますが、その後も鎌を持って舞う形。しかし小書のないもともとの形は、「房前の大臣」との言葉に驚いて鎌を取り落とし、その後は扇で舞う形です。もっとも、幽霊は房前の大臣と知って姿を現すのでしょうから、驚いて鎌を落とすというのも違わないかぁと思わないでもない・・・のですが。

短い居グセから、ワキが玉取を仕方に見せるようにと求め玉之段へと続いていきます。
玉之段は、これだけを仕舞で観ても十分に見応えのある部分ですが、前半の竜宮の景色に圧倒される様子、波の彼方の我が子に思いを寄せ涙するところから「又思ひ切りて手を合わせ」て「南無や志度寺の観音薩埵」と六拍子踏んで竜宮に飛び入る後半へ、劇的な展開となっていきます。

特に、前半部分での母性の思いが深ければ、後半の展開が一層活きてくるように思います。今回の中所さんの上演では、この母性の部分が強く感じられたところです。
玉之段を舞上げ、クドキ。引き上げられた海士人が、自ら乳の辺りを掻き切って隠した珠を示し、淡海公がこれを取り出したことが謡われます。「さてこそ」とシテは子方を向き、我が子を世継ぎの位になすとの約束の故に、彼方はこの浦の名に寄せて房前の大臣となられたが、自分こそその母である海士人の幽霊と明かすくだり。思わず涙腺が緩くなりまして・・・

ともかくもシテは子方に寄って扇を渡し、下がって中入となります。
送り笛が吹かれシテが幕に入ると、ワキが立ち上がり、常座辺りから狂言座に向かって当浦の人と呼び掛け、この地の住人を呼び出します。
さてこのつづきはまた明日に
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