能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

皇帝もう一日のつづき

早笛で幕が上がるとツレ鬼神が登場してきます。赤頭に顰(シカミ)の面、袷法被に半切の姿で出、正中から鏡に寄ります。地謡が病鬼の様が鏡に映った様子を謡い「帝はこれを叡覧あって」で鬼神はワキ皇帝に寄ります。

ワキは剣を抜いて構え、台を下りて斬りつける形になりますが「御殿の柱に立ち隠れて姿も見えず失せにけり」の謡に、鬼神はワキ座で後ろを向いて座し、袖を被きます。

ワキは常座で「不思議や曇る空晴れて」と謡い出し、鬼神は紺の小袖を被って姿を消した形になります。地謡が「鳴動するこそ恐ろしけれ」と謡って、大べしの囃子、後ジテの出になります。

ゆっくり幕が上がり、黒頭に小べし見の面、緑の半切に白の袷狩衣を衣紋着けにし、右手に剣を持った後シテ鍾馗が登場してきます。
ワキは地謡前、一畳台の向こう側に座してシテを迎える形。

橋掛りを進んだシテは一ノ松で立ち止まり「そもそもこれは 武徳年中に贈官せられし 鍾馗大臣の精霊なり」と謡います。
続けて、貴妃の病を平らげるため通力を以て奇瑞を現すと語り「南無天形星王」と幕方を向くと、二、三足出「虚空を翔って参内せり」と面を切って正先に向き、剣を振って正面に戻します。

地謡となり、鬼神がゆっくり立ち上がると小袖を被ったまま正先を向きます。
シテは「鍾馗の精霊馬より下り立ち」と馬下りる型から左袖を被き大小前へ。さらに「明王鏡に向ひ給へば」と正先に出ますが、鬼神が小袖を跳ね上げて、舞働、鬼神と鍾馗の戦いになります。
鬼神は橋掛りに逃げ、シテがこれを追って橋掛りへ。入れ違いになって鬼神が舞台に戻り正先に、シテが戻って常座に立ち鬼神の謡「鬼神は通力自在も失せて」
鬼神とシテの戦いがつづき、鬼神は再び橋掛りに逃げて幕前まで進みます。シテがこれを追い「利剣を振り上げずたずたに斬り放し」で斬った型。幕前に座した鬼神を、後ろから幕で覆うような形で幕入りという珍しい形でツレ鬼神の退場になります。

「貴妃も息災」の謡に、ツレ貴妃は左肩に掛けた小袖を取って病気平癒の形。シテは常座に立ち、左の袖を巻き上げると橋掛りへと進み、三ノ松に立ち「姿は夢とぞ なりにける」で留拍子を踏んで終曲となりました。

実に場面展開の早い盛り沢山の曲ですが、船弁慶や紅葉狩など、ワキ方の活躍する独特の能を書いた観世小次郎信光ならではの一曲、面白く拝見しました。
(60分:当日の上演時間を記しておきます)
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