能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

佐保山またつづき

パソコン復旧中ですが、なんとかブログ更新が出来る程度になりました。
と言うわけで、佐保山のつづき

立ち上がったワキはシテの方を向き、女性がたくさんやって来て衣を晒す様子だが、貴方はこの佐保山に住む人かと問いかけます。出てきたのはシテとツレの二人ですが「あまた来たり」とい言うあたりが能らしいところ。

シテは佐保山辺りに住む者と答え(干している)衣は故あって晒しているものなので、近く寄ってよくご覧になるようにと言います。
ワキはツレの方を見て、袖に掛けた白絹を見るような様子。そして、衣をよく見れば銀色に輝いて異香薫じ、縫い目もない不思議な衣。いったいこれは何という衣かと問いかけます。

シテは、これは人間の織った衣ではなく、歌にも「裁ち縫はぬ衣着し人もなきものを 何山姫の布さらすらん」と詠まれたのも、この衣のことと答えます。
歌は古今和歌集の内の一首。女性歌人である伊勢の歌で「龍門にまうでて滝のもとにてよめる」の詞書がありますが、龍門寺はかつて吉野にあったという法相宗の寺院で大伴仙・安曇仙・久米仙の三仙人が修行したという伝説があります。
仙人の衣は縫い目がないという話があり、それをふまえてこの歌が詠まれたようですが、さらにこの歌を引くことで、干しているのは仙人の衣であると示す流れです。
このため、この後のツレ、シテの謡の中でも「仙人の衣をば 裁つこともなく縫ふことも・・・」と謡われます。

ワキは、さてはここは仙境で、貴方たちは仙女かと言いますが、シテは答えて仙境とまでは言わないが、此処は佐保の山辺であり、佐保姫と申したらよいかと謡います。

このやり取りから掛け合いの謡、地謡と続いて霞の衣が佐保山のうららな日に晒される様が謡われ、この地謡のうちに、ワキはワキ座に下がり、シテとツレは立ち位置を入れ替えてツレが笛座前に座し、シテは正中に出てます。
謡に合わせ、ワキと問答するように、ワキを見て詰め、戻した後、舞台を廻って大小前に行き、正面を向いて二足ほど下がり、ワキに向かって四足ほど出ます。

地のクリで、シテは下居して正面を向きサシの謡。佐保山姫の謡うクセへと続いていきますが、このつづきはまた明日に
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