能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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雁礫のつづき

持っていた弓矢を投げ捨て、身支度をしますが、さて弓矢を構えようとして持つ手を間違え右手に弓を持とうとしまいます。で「いやいや 弓手はこちらでござった」と持ち替えるのですが、これがあまりに自然でして、はてあれは本当に間違えたのか、それとも演出なのかと迷ったほど。このあと、矢をつがえる際に、鏃の方を弓弦にあて、矢羽根の付いた方を獲物に向けて「これは違う こちらじゃ」と言うので、ああ、やはりさっきのも演出だったのかと思った次第です。

ともかく七五三さんに限らず、茂山家の狂言は本当に楽しい。どこまでが素で、どこからが芸なのかと思うくらいに、自然とおかしい雰囲気が醸し出されます。

さて大名が、こちらから射ようか、もうそっと寄ろうかなどとあれこれ算段しているところに、アド宗彦さんが登場してきます。忙しや忙しやと橋掛りに出るそばから大声で言い、主人の命で山一つ向こうに行くのだが忙しいことだなどと言いつつ雁に気付き、見事な雁なので礫を打って取ろうと言うとそのまま狙いを付けて礫を投げる所作。
雁に礫が当たった様子で、嬉しや嬉しやとさっそく雁に見立てた洞烏帽子を取り上げて去ろうとします。
烏帽子は角近くに置かれていますので、常座から出てそのまま取り上げ去ろうとする形ですが、笛座からワキ座あたりへとあちらこちら動きながら狙いを付けていたシテが、やいそこなやつ、と怒って声をかけます。

この後は、シテ、アドの言い合いになり、弓矢をつがえた大名がアド男を脅し、アドが呼び出して仲裁人が出るといういつもの形。小アド仲裁人の千五郎さんは、シテとともに出て狂言座に控えていましたが、ここで立ち上がって二人を留める形です。
実は私が座ったのが脇正面の一番橋掛り寄りで、狂言座が直ぐ近く。ほんの数メートル先に千五郎さんが座っていて、着物の柄までよくよくわかります。こんな臨場感はなかなかない。

ともかく二人に割って入った仲裁人の捌きにより、雁をもう一度元のところに置いて大名が矢で射ることにします。この際、明らかに仲裁人は男の肩を持っている風で、死んでいる雁を射るのでは大名に有利だ、と言う男を、あのおさむらいの手許を見るなかなか当たるものではあるまいとなだめます。
また大名が矢を射るのに、だんだん雁に近付いてしまうのを男が押し止めると、男に加勢して早く射るようにと声を出すなどの動きをします。

とうとう大名が矢を射ると、矢は当たるどころか飛びもせず、男と仲裁人は大笑い。仲裁人は男に、はよ行け、はよ行けと促します。大名が呼び止め、片羽がいなりとも置いてゆけと声をかけます。片羽がいをどうするのだと男が問うと、大名は羽箒にすると言いますが、男は片羽がいでもやるものではないと言い放ち、仲裁人がはやく行けと促して二人は幕に。大名がやるまいぞと追いかけて留になりました。

登場人物の性格付けがよりハッキリと感じられ、仲裁人もなかなかに味のある役どころであると感じられたところです。
(15分:当日の上演時間を記しておきます)
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