能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

翁 父尉延命冠者 観世銕之丞(銕仙会一月定期公演)

観世流 宝生能楽堂 2015.01.12
 父尉 観世銕之丞
  三番叟 石田幸雄、延命冠者 観世淳夫、面箱持 内藤連 
   大鼓 柿原弘和、小鼓頭取 大倉源次郎
   脇鼓 田邊恭資 清水和音
   笛 松田弘之

銕仙会の翁、今年は父尉延命冠者(ちちのじょうえんめいかじゃ)の小書が付いています。
これまで、このブログでは翁をめぐって様々なことを書いてきました。翁の話だけを取り上げたこともありますし、翁の観能記の都度、翁自体についても触れてきたところです。
これまでの記載は「能の鑑賞記索引」と「能楽の手引索引」から辿れますので、機会あればご参照下さい。

今回、特に事新しく「翁」について語るつもりではありませんが、実は昨年、角川学芸出版から出ている「能を読む」全四巻の巻一「翁と観阿弥」を読みまして、翁と能の源流についていろいろと考えるところがありました。大変参考になる良書と思います。
こちらも併せて目を通されると、実際に翁をご覧になる際もより深く感じることが出来ようかと思います。

さて今回の小書「父尉延命冠者」ですが、ずっと以前にブログにも書いたように、鎌倉時代の翁をめぐる記録に、児、翁面、三番猿楽に続いて冠者、父允と都合五役が記されているものがあるそうです。児(ちご)が現在の千歳に、翁面は翁に相当する訳ですが、三番猿楽が三番叟にストレートに結びつくのかどうかには、異説もあるようです。
ともかくも古い時代には父尉や延命冠者も登場していたらしいのですが、父尉は既に室町時代には省略されるようになっていたとの話も聞きます。残念ながら、この古い時代の父尉や冠者がいったいどういう舞を舞い、所作をしたのか、現在では分からなくなってしまいました。

ところで観世流の翁には、「初日之式」「二日之式」「三日之式」「四日之式」「法会之式」「十二月往来」「父尉延命冠者」「弓矢立合」「舟立合」の九つの形式があります。通常、翁と言ったときは「四日之式」を指しますが、こうした形に整理されたのは、どうやら江戸時代中期の十五世観世太夫元章のときだったようです。
父尉延命冠者もこの時に現在のような形に整理されたらしいのですが、言ってみれば、翁が父尉に、千歳が延命冠者になり、詞章が変わるといった態で、古い時代のように五役が登場したり、翁之舞や千歳之舞と異なる特殊な舞が舞われるといったこともありません。
とは言え、滅多に観られない特殊な形でもありますので、いささか詳しく舞台の様子など書き記しておこうと思います。
明日につづきます
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/2112-816e43f0

 | HOME | 

カレンダー

« | 2017-07 | »
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。

FC2Ad