能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

呂連のつづき

宿主は出家に、出家の境涯は心安いものであろうと問い、これに対して出家はまことに心安いものだと返します。出家には家族もなく家もなく故郷もない、ただ心のままに諸国をめぐるまでだという答えです。

また宿主は後生があるのかと問いますが、出家は後生がなくてどうするのかと返し、人の命の儚いことは朝開暮落と朝顔の花にたとえられるなどと仏の教えを語ります。今日あって明日のない命、後生大事にされるようになどと語ります。
これを聞いて宿主は感心し、有難いことを聞いて発起した。この上は頭を剃って弟子にし、諸国を連れめぐって欲しい申し出ます。
この辺りの宿主と出家のやり取りには、流儀、家によっていくつかのバリエーションがあるようです。

シテはアドの申し出に、それは殊勝と褒めますが、とは言え、出家になって願う後生も、在家の願う後生も別に変わったことはないので、そのままでいられるようにとやんわり断ります。
しかし宿主は、このままでいたのでは渡世のことが気になって後生が願えないので、ぜひとも頭を剃って欲しいと言います。シテは、それならば剃ろうが、内儀や一門の衆に相談してからにするようにと諭します。
しかしアドはかねて内儀にも一門にも出家の望みを告げていたので大丈夫だと答えます。シテはそれならば剃ろうが・・・お内儀の心が変わるやも知れぬので、もう一度相談すれるように、やけに慎重に言いますが、アドはそんな心配はない、早く出家しないのかと急かされているくらいだなどと言い、これを受けてシテはとうとうアドの頭を剃ることにします。

シテはアドに、剃る前にまず頭を揉もんでおくようにと言い、アドは立ち上がると常座で後ろを向いて肩衣を外し、前を向いて座すと扇を広げ、頭を揉む所作をします。
剃髪の前に頭を揉むというのは「重喜」にもありますので、頭を剃るときの一般的なやり方だったのでしょう。

シテはアドの後ろに立ち、南無帰依仏、南無帰依法、南無帰依僧と唱え、ジョリジョリとそり始め、アドの前に回ってくると懐から出した白い頭巾をアドに被せて剃髪した態になります。さらにシテは、竹に挟んであった自分の替えの衣をアド着せ、出家の形にしてやります。
さてこのつづきはまた明日に
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