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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

謀生種のつづき

さて、伯父になんとか一泡ふかせようと嘘を考えてきた甥は、伯父を訪ねると、甲斐の国の富士の裾野の宿に泊った話を始めます。
この宿で、富士の山にカン袋を着せようという騒ぎになったという話。そんなことが出来るわけがないと騒いでいると、ある男が両手、両足、口に竹べらを持ち続飯(ソクイ)を練り始め山ほどの続飯を練った。さらに国中の紙を集めて、この紙を続飯で繋ぎながら富士山を包んでしまったという話です。
ちなみに続飯はご飯を練って作った糊のこと。


この話に、伯父は何事でもないように、近江の国の湖を茶に点てて飲み干した話というのをはじめます。
近江一国の者を集め、畿内中の茶を挽いて湖に入れて掻き回し茶にして飲み干したというわけです。しかもこの茶を飲む際に、たった泡をふーっと吹いては飲み、ふーっと吹いては飲んだので、その泡が固まったばしょをアワヅガ原というのだ・・・というオチまで付いています。
甥は粟津が原は、かの義仲の古戦場と指摘しますが、伯父は臆することもなく、その粟津の原のそばに新アワズガ原と言って去年できたのだと言う始末。


今度は甥が摂津で海の向こうの淡路の草を食うような巨大な牛を見た、と言うと、伯父は三里四方の太鼓を見たと返します。
甥が、そんな大きな太鼓に張るような皮はあるまいというと、お前が摂津で見た牛の皮だ。とこれまた伯父が一本。


さて伯父は、この甥をさらにからかってやろうと、自分がこんなに嘘が上手いのは嘘のタネ謀生種を持っているからだが、一粒やろうと言います。
これへ下されと甥が手を出すのを、庭に埋めてあると様々に掘らせてからかうという、ある意味、狂言らしい狂言ではないかと思います。

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