能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

谷行またつづき

ワキが子方を休ませると小先達が立ち上がり、常座から正中に出て下居しワキに松若の様子を尋ねます。しかしワキは旅の疲れで心配ないと答え、それは良かったと小先達は下がりますが、一度立って常座から山伏達に呼び掛けます。

相談役山伏が立ち上がり小先達に向かいます。小先達は松若の様子を阿闍梨に尋ねたところ、旅の疲れで心配ないと言われたが、今は存命不定の様子と見えたと告げ、どうしたものかと相談します。これを受けて相談役山伏は大法の如く谷行にすべきと答えます。
小先達はこれを聞き、先達阿闍梨に申し上げようと言って正中へ出、下居してワキに谷行にするべきと皆が言っている旨を告げます。
観世流の本では小先達とワキのやり取りで、小先達が安心したと答えた後、小先達が他の山伏に相談する部分が欠けており、いきなり相談役山伏が谷行にすべきと言う形になっています。本だけで読んでいると分かりにくい部分だったのですが、小先達の台詞が一つ入ると流れが整理されます。

さて小先達の谷行にすべきとの意見を聞き、ワキは松若に言い聞かそうと言います。この部分は逆に観世の本の方が詳しく、不憫で言い出せなかった事情が述べられるのですが、そうした事情を感じさせるような、沈痛な雰囲気の漂う森さんの謡。続いて子方に向けて諭す形で、峯入りして病気になったものは谷行にするのが昔からの大法であることを告げ、自分が代われるものならば命も惜しくないものを、進退窮まったと苦しみを籠めて謡います。

子方は、この道に出て命を失うのはむしろ望むところだが、母の嘆きを思うと悲しく、また皆との名残が惜しいと謡います。これを受けて地謡が「何と言いやる方もなく 皆声を上げ涙に咽ぶ心ぞ哀れなる」と謡い、一同はシオリます。

気を変えて小先達以下が谷行を行う旨を謡い、ワキとの掛け合い。ワキはなんとも出来ない思いを謡い「目もあやなくなく」と謡ってモロシオリ。地謡が受け「ともかくも ならばやと思うさえ」とワキは両手打合せ「かなわぬ事ぞ悲しき」と子方を見込みます。
再び面を上げますが「死別ならば かほどの歎きよもあらじ」と子方を見やる形になります。
さてこのつづきはまた明日に
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