能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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寝覺 観世喜正(九皐会定例会)

観世流 矢来能楽堂 2015.05.10
 シテ 観世喜正、ツレ 池上正悟
  天女 新井麻衣子 河井美紀、
  龍神 佐久間二郎 坂真太郎
  ワキ 森常好
  ワキツレ 舘田善博 森常太郎
  アイ 中村修一
   大鼓 亀井洋佑、小鼓 観世新九郎
   太鼓 観世元伯、笛 藤田六郎兵衛

九皐会のパンフレット通り「寝覺」と書いてみましたが、面倒なのでこの後は普通に「寝覚(ねざめ)」と表記します。
さてこの曲、観世流にしかないのですが、その観世流でも滅多に上演されない稀曲の類です。いつも引用させて頂いている福岡在住の大角征矢さんによる観世流演能統計によると、昭和25年から平成21年の60年間に、寝覚が上演されたのは全国で17回。平成に入ってからは3回とあります。たしか平成22年以降に関西で1度、関東で1度上演されている様子なので、今回が平成に入って6度目の上演という次第です。

別に変な曲という訳でもないのですが、後場で天女二人に龍神二人が出て、それぞれ天女ノ舞と舞働を舞い、さらにシテは楽を舞うという、確かに演者を揃えて着付けに追われて・・・と考えると上演に逡巡しそうな気もします。数多い脇能の中ではついつい避けられてしまうのかもしれません。
いずれにしても、遠い曲を積極的に舞台にかけようとしておられる喜正さんならではの選曲かと思います。

さて囃子方、地謡が座に着くと後見が一畳台を持ち出して大小前に。さらに緑の引廻しを掛けた山を出して台上に載せます。山の上には松と榊でしょうか青々とした様。謡本には作物として一畳台と小宮の記載があるのですが、山にされたのは考えあっての演出でしょうか。
囃子が真ノ次第を奏し、ワキが紺地、亀甲に雲の文様の狩衣を着け、大臣烏帽子の勅使の姿、ワキツレ臣下がいわゆる赤大臣で登場してきます。
さてこのつづきはまた明日に
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