能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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清経 恋ノ音取 本田光洋(轍の会)

金春流 国立能楽堂 2015.07.12
 シテ 本田光洋
  ツレ 鬼頭尚久
  ワキ 殿田謙吉
   大鼓 亀井忠雄、小鼓 幸正昭
   笛 小野寺竜一

清経は六月の緑泉会で鈴木啓吾さんの演能を観たばかりですが、今回は金春流の、しかも恋ノ音取(こいのねとり)の小書付で、雰囲気も随分と違っていました。
恋ノ音取に相当する小書は各流にあり、観世と金春が恋ノ音取、宝生と喜多は音取、金剛では披講之出端というようです。道成寺の小鼓や朝長の懺法の太鼓などと同様に、笛方の重い習いになっていて、当日も囃子方は長上下での登場でした。

さて長上下の囃子方が座に着き、半袴ながら肩衣を着けた地謡が落ち着くとツレの出になります。出し置きですので、静かに登場してワキ座に着きますが、着流しの唐織は車の文様でした。

ややあって次第の囃子。ワキの出になります。
白大口に掛け素袍、胸に守り袋を下げて笠を被った姿での登場です。次第で登場しての謡ですが、常座ではなく一ノ松での謡い出し。「八重の汐路の浦の浪・・・」と謡い、笠を取って正面に向き直り名乗り。さらにあらためて笠を被って道行の謡です。

道行の後半「しをるる袖の身のはてを忍び・・・」あたりで向きを換えると舞台に向かって歩み出し「忍び忍びに上りけり」と常座に出ます。

都に着いたと着きゼリフの後、案内を乞おうと言って一度後見座に向かい、笠を置いて常座に出、ワキ座方向に向いて案内を乞います。
ツレが「此方へ参れ」と声を上げると、ワキは「や」と声を出し「これは御声にてありげに候」と言って正中まで出て「粟津の三郎が参りて候」と両手突いて返事をし、以下、そのままの姿勢でツレとのやり取りとなります。
このつづきはまた明日に
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