能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

内沙汰 野村万作(九皐会定例会)

和泉流 矢来能楽堂 2015.08.09
 シテ 野村万作
  アド 高野和憲

内沙汰という狂言は観たことがないなあ、と思いつつ観ておりましたが、これは大藏流の右近左近(おこさこ)と同曲ですね。筋立てでいささか異なるところはありますが、右近が左近との公事の稽古をするという構成は同じ。
そのあたりを気付かずに観ていたため、登場したシテ万作さんが「当所に住まい致す 右近(うこ)と申す百姓でござる」と名乗った、その「右近(うこ・・・『おこ』ではなく『うこ』と言ったように聞きました)」が聞き取れず、なんていう名前か分からずにおりました。

ともかくも登場したシテ右近は、アド女を呼び出し相談事があると言います。伊勢講が成就したので近日参宮するから連れて行こうと思う、という話です。女房は喜びつつも、誰が一緒かと問います。
シテが、上野刑部三郎、柿ノ本渋四郎左衛門、左近(さこ)など連中皆だと答えます。すると女房は嫌だと言い出します。その人達は身代が良いので馬や乗り物で詣るだろうが、自分たちは身代がならぬによって徒裸足で行くのはいやだ、という次第です。

シテは困ってしまいますが、それならば牛に乗って行くのはどうかと女房に問います。
女房は牛に乗るのは良いとして、その牛はどこにいるのだと問い返します。さてこれに答えて右近が言うには、先日、左近の牛が自分の持ち物である山の手の田を食っていたので、牛の手綱を捉えて言って聞かせた。大事な御年貢を納める田を食うたからには、左近に御年貢を納めさせ、汝は身共の牛にするぞ、と言ったところ、牛がもーっと返事をした。
と説明します。

女房はあきれて、牛が返事をする訳はなかろうと言いますが、右近は重ねて、この道理は左近にも通しておいたと説明します。
左近には、お前の牛が御年貢を納める田を食ったので、お前が代わりに年貢を納め、牛も渡せと言ったところ、左近もこの道理に言葉に詰まり、にーっと笑ったから、話はついているという次第です。
女房はいよいよ呆れてしまいますが、さてこのつづきはまた明日に
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/2209-b2624686

 | HOME | 

カレンダー

« | 2017-08 | »
S M T W T F S
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。

FC2Ad