能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

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春日龍神さらにつづき

まずアイは、春日大明神に使える末社の神と名乗り、栂尾の明恵上人が入唐渡天の暇乞いに当社を参詣したので、秀行をもって留たとシャベリ始めます。

大明神は笠置の解脱上人と栂尾の明恵上人を、ともに頼みとしていたが、解脱上人にやや慢心の様子が見えたため、解脱上人を次郎とし、明恵上人が御心、直心であり太郎として頼りにしていたものである。
明恵上人には直に言葉を交わされ、上人が当社参詣の際は奈良坂までお迎えに出られた。このため心なき草木まで枝を垂れ、畜類、鳥類に及ぶまで皆従うほど尊い御方である。
明恵上人がなくては、大明神もかなうまじとて、秀行をもって入唐渡天を留めようとしたが、上人の心は固く、気持ちは変わらない。

しかし大唐長安の都から天竺摩詞陀国王舎城まで五万里という、また海路を尋ねれば十万里の波濤ともいう。陸路も厳しく、古の玄奘三蔵法師も度々流砂に阻まれた七度も生を失ったが、七度生まれ変わって天竺王舎城に至り志を遂げたものである。
大唐と天竺の間には、流砂をはじめ四つの難所がある。このような難所に明恵上人が赴くことを、大明神はいたわしく思われて、もし上人が渡天を思いとどまるならば、今夜のうちに三笠山に五天竺を移し、摩耶の誕生など、入滅までの有様を悉く見せようと思し召されていると、秀行がかたく留め申したので、上人も渡天を思いとどまった。

と語り、はや五天竺が移ってきたらしく山河鳴動してきたと言って触れ、退場します。
面を着けてのシャベリですが、教義さんの語り口が吉次郎さんと大変よく似ていて、さすがに親子と感じたところです。

さて末社が退場すると地謡が「時に大地震動するは いかさま下界の龍神の出現かやと 人民一同に 雷動せり」と謡い、早笛となります。
以前にも書いたように、この早笛、これが早笛かと思うくらいゆったりと、大癋のように奏されます。
実はこの部分も、観世流では末社が退場するとワキの待謡になっていまして「神託まさにあらたなる 神託まさにあらたなる 声の内より光さし 春日の野山金色の 世界となりて草も木も仏体となるぞ 不思議なる 仏体となるぞ不思議なる」とワキ、ワキツレが謡って早笛になります。
このあたりも、何かしらの意図があったのでしょうね。
もう一日、つづけます
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