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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

樋の酒のつづき

二人が小謡を謡ったり、舞を舞ったり、酒盛りで盛り上がっていると、主人が帰ってきます。
帰ってきてみれば米蔵は無人、酒蔵では二人が酔っぱらっています。
橋掛り一ノ松辺りが米蔵の設定ですが、そこから舞台を見やって、二人の様子に主人が怒って酒蔵にやって来ます。


この後は例によっての騒動になり追い込みの形になりますが、ちょっと凝っているのは、先に次郎冠者が幕に入った後も、シテの太郎冠者が舞台に残り「この間にもう一つ」とさらに酒を飲もうとするところ。
主人は気付きますが、なにやら理屈を言いながら、さらに一献飲み干して太郎冠者も幕入りとなります。
いや、これは楽しめました。


この曲、大藏流では明治以降廃曲の扱いになっているそうですが、時々演じられている様子。今年も山本家で上演されているようです。
大藏の場合はいささか筋が異なっていて、太郎冠者と次郎冠者は常々悪さをするので、主人は出がけに、それぞれを米蔵と酒蔵に閉じこめていってしまいます。
このため二人は別々の蔵に閉じこめられたまま、まさに樋を通じて酒盛りを行うわけで、この別々の蔵の中で酒宴を行うというところが見せ所になっているようです。


樋の酒という題からみても、こちらの方が古い形ではないかと思いますが・・・

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