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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

朝長のつづき

朝長は、2014年3月に出雲康雅さんのシテで拝見した際の鑑賞記(鑑賞記初日月リンク)を書いています。
その際も簡単に書きましたが、喜多流でもシテ一人が登場して次第を謡い、続けてサシ、上歌、下歌と謡います。しかし観世、宝生の二流では、シテとともにツレの侍女と、太刀持ちの従者(観世はトモ、宝生はツレ)が出て、次第を三人で謡い、サシの一句「これは青墓の長者にて候」をシテのみが、その後、再び三人で謡う形になっています。
ここは上掛と下掛で分かれるところのようですが、太刀持ちの従者は太刀を持って延々と座り続けるので、けっこう大変そうです。
ともかくもこの日は下掛ですので、シテ女が一人の登場でした。

下歌の最後「思ひ出づるもあさましや」で、シテは下居、モロシオリの態となりますが、あらためてワキの方を向くと「あらふしぎや」とワキに気付いた様子で声をかけます。
ここからシテ、ワキの問答です。

シテの問いに、ワキは朝長の乳母子何某と答えます。以前の鑑賞記にも書きましたが、修羅能は僧侶が古戦場に立ち寄り、仮に老人の姿となって現れた古の武将の霊と言葉を交わし、その場に留まって弔いをしていると、武将の幽霊が生前の姿で現れるというのが一般的な形です。しかし本曲では、ワキは僧侶ではあるものの、朝長の乳母子というごくごく近しい間柄で、しかも前シテもかねて義朝が親交あった青墓宿の長という設定で朝長の幽霊ではありません。これは珍しい設定です。

二人の思いを述べるやり取りが続き地謡。「死の縁の 処も逢ひに青墓の」の謡い出しを聞いてから、シテは小枝を置き、後見がこれを下げます。
地謡が「形もなき跡ぞあはれなりける」と謡い納めると、ワキがシテに朝長の最期の様子を話してくれるようにと求めます。

これを受けてシテは「その時の有様申すにつけていたはしや」とワキに答え、正に直してあらためて「暮れし年の八日の夜に入りて 荒けなく門を敲く音す」と語り出します。
このつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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