FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

歌占のつづき

さまざまに書きたいことはあるのですが、それはさておいて、ともかくも舞台の様子を記しておこうと思います。

まずは次第の囃子が奏されて、子方とツレが登場してきます。子方は稚児袴の出立で先に立ち、ツレは素袍上下で後から続きます。舞台中央まで進み出て次第。「雪三越路の白山は 夏陰いづくなるらん」と謡います。狭義の三越路は越前、越中、越後の三国ですが、高志の国へ向かう道ととらえれば加賀の白山も越路の山。時は夏に向かう頃、所は加賀白山と示したところでツレの名ノリ。「加賀の国白山の麓に住まいする者」と名乗ります。
以前の鑑賞記にも記した通り、下掛ではワキが演じる白山の男、上掛ではツレが演じます。

この程、どこの者とも知れぬ男巫がやって来て歌占をするが、たいへん良くあたるので、今日は占いを引こうと思う旨を述べ、子方に呼び掛ける態で子方と向き合い、歌占のご所望であれば供をしようと言って、二人ワキ座に着座します。

一声の囃子、シテの登場となります。
直面に白垂、翁烏帽子を着け、浅黄の色大口に厚板、白の褸狩衣(当日のメモに袷狩衣と書いてあるのですが袷のはずはなく、どう考えても記録間違いと思います)の姿で、右手に弓を持ち、一ノ松まで進むと正を向いて一セイ。さらにサシ、下歌、上歌と謡い、上歌の終わり近く「引けば引かるゝ梓弓」でゆっくりと向きを変えて歩み出し「日向のことも問ひ給へ」と常座に出ます。

一セイからサシ、下歌、上歌と続く謡は、歌占にちなんで弓を謡い込んだり、天地開闢から今に到るまで歌が尊ばれることを謡ったり、さらには伊勢の浜荻から難波、日向のことも占いに問えと、次々に言葉が広がっていく様子。
「伊勢の浜荻」は菟玖波集にもみられる「難波の蘆は伊勢の浜荻」のことわざに拠ると思われますが、登場した男巫が、伊勢に関わりあることを示唆する意味もあるのでしょう。

それにつけても、多くの謡曲では、特にシテの出で謡われる一セイ、サシ、下歌、上歌などが、このように次々と言葉がそれからそれへと繋がって、きちんと現代語にし難い…「何を伝えたいのですか?」と聞かれると困ってしまうようなことが多いです。
安田さんと内田さんは、これが能の能らしいところとして能の世界を語っているのですが、そのあたりは舞台の様子を書き終えてからということで、このつづきはまた明日。常座に出たシテにツレが声をかけての問答へとつづきます
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/2379-6292adfc

 | HOME | 

カレンダー

« | 2018-09 | »
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。

FC2Ad