FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

呉服さらにつづき

中入となり、ワキがワキツレに声をかけアイ所の者を呼び出します。
型通りのやり取りがあり、アイが正中に進み出て座し、くれはどり、あやはどりの謂われを語ります。

神功皇后が三韓を切り従え天下一統に治まった後、(その子である)応神天皇の御宇には呉の国から四季折々の貢ぎ物がもたらされた。応神天皇三十七年に、呉の国から織姫がやって来て和泉国深井の里から都に上ろうとしたが、遠いのでこの地に留まり、初めて山鳩色の御衣を献上したと聞いている。また「くれはとり」というのは、機織りの際に糸をあちらからこちらへ送る木をクレハといい、このクレハを取ることから「くれはとり」というのだ、などと語ります。

語り終えたアイが下がると、アシライでワキが立ち上がって向き合い待謡。出端が奏されて後シテの出となります。

後シテは紫長絹に緋の大口、天冠を着けた天女の姿です。常座まで進んでシカケ開キ「君が代は 天の羽衣まれにきて なづともつきぬ いわおならなん」と謡い出します。
地謡が受けて、シテは大小前に正面を向いて立ち、さらに「錦を織る機物のうちに」と謡い、「衣うつ砧の上に」と七つ拍子踏んで開キ。ワキ正にシカケ開キから正に直して「取るや呉服の手繰の糸」と両手を合わせて扇を左に取ります。
機織台の前で「踏木の足音」と拍子を踏み、「きりはたちやう」の機織りを模した謡の声に左右、打込からサシて正先。後ろを向いて大小前に戻り、正に向き直って答拝から中ノ舞です。

舞上げてから大左右。呉服の霊は妙幢菩薩となって、当今の御世を言祝ぎ、謡い舞のうちに終曲となりました。
辻井さんはこういう優雅な曲も得意なんだなと、あらためて思ったところです。

妙幢菩薩は地蔵菩薩の別名なので、お地蔵さん・・・ですかといささか違和感がありますが、一般には僧形で示される地蔵菩薩も、密教では髪を高く結い上げ、いわゆる菩薩形で表されるようですから、天女の姿もあり得ることの様子です。
(95分:当日の上演時間をおおよそで記しておきます)
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/2418-a30169d1

 | HOME | 

カレンダー

« | 2018-11 | »
S M T W T F S
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。

FC2Ad