FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

銕仙会を観に行く・・・枕慈童と菊慈童

観に行く・・・と言っても、もう10日も前のことになってしまいましたが、14日の金曜日に銕仙会定期公演を観に行ってきました。
学生時代には、毎月の公演鑑賞はサークル活動の一貫のようなものでしたので、ほとんど全回を観ていましたが、地方の勤め人になってみると金曜日の夕方からの公演は、なかなか観る機会が作れません。ですが最近仕事も変わり、当日は時間の融通もついたので、思い切って初番から観ることにしました。

今回は、観世宗家の柏崎、山本東次郎さんの鱸包丁、そして柴田稔さんの枕慈童という番組です。それぞれに楽しみな曲でしたが、枕慈童は初見でもあり、前々から一度観てみたいと思っていたのが、今回鑑賞を思い立ったきっかけの一つでもあります。

さてこの枕慈童という曲、あまり演じられることがなく、例の観世流演能統計では60年間で40回、176位となっています。摂待の下、金札と同順位で道明寺や桧垣より一つ上という順位。なかなかの珍しさ・・・と思います。
この辺りの事情は観世流を習った事のある方ならお分かりと思いますが、この曲、観世流だけの曲で、他流の枕慈童は、観世流では菊慈童という曲名で演じられ、こちらは演能統計の38位、60年間で678回も上演されています。

観世流だけ、他流の枕慈童を菊慈童と呼び、さらに枕慈童という別曲がある。という訳ですが、ではなぜそうなっているのか、というとご存じの方は少ないのではないか思います。
私も長年の疑問だったのですが、九習会のホームページに第7回九習会で枕慈童が上演された際の荒木亮さんの解説がありまして、これを読んで初めて事情が分かりました。詳細はそちらを参照されると良いと思いますが、要は十五世宗家の左近元章による明和改正の一貫で直された枕慈童が、そのままの形で残っており、明治になって他流の人気曲「枕慈童」を収録する際に、菊慈童と呼ぶことにしたということだそうです。

そう言われてみると、元章が良かれと思って手直ししたということか、この枕慈童という曲は小品ながら菊慈童よりも整理されて、面白い曲に仕上がっているようにも思えます。原典とされる太平記の記述とも、枕慈童の方が整合しているようですが、このあたりについては、枕慈童の鑑賞記の中で触れてみたいと思います。
鑑賞記の方は明日から、少しずつ書いてみようと思います。
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/2428-ea377c3b

 | HOME | 

カレンダー

« | 2018-11 | »
S M T W T F S
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。

FC2Ad