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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

輪蔵 観世喜正(能楽BASARA)

観世流 国立能楽堂 2018.09.24
 シテ 観世喜正
  ツレ 駒瀬直也
  子方 佐久間瑞稀 坂瞳子
  ワキ 森常好
  ワキツレ 舘田善博 梅村昌功
  アイ 山本泰太郎 山本凛太郎
   大鼓 佃良勝、小鼓 幸正昭
   太鼓 林雄一郎、笛 一噌幸弘

さて輪蔵です。
例の観世流演能統計では、江野島・飛雲・関寺小町・第六天などと同程度の上演ですから、まずは稀曲の類といってよかろうかと思います。上演の少ない最大の理由は、なんと言っても輪蔵の作り物でしょう。また併せて登場人物が多く、前場の尉と後場の傅大士、火天との関係にも一因がありそうに思えます。

現行の観世流では、謡の詞章に前場で登場する尉が自ら「火天」であると名乗っていることから、後場に姿を現すツレの火天と同一人として、前場の尉をツレが演じます。しかし宝生流や喜多流の明治期の本を見ると、前場の尉をシテとしており、前シテが後ツレに引き継がれる形になっています。両流とも現在は廃曲扱いなので、それ以上のことはわかりませんが、当然、後シテの出など演出も異なっていたものと思われます。
観世流がもともとどんな形だったのかも分かりませんが、手元で調べられるところでは、いわゆる織部本には前場登場する尉には役名として「火天」と書き記されており、後場に出現する傅大士にはシテの記載がありますので、少なくとも天保年間からは現在のような配役だったと思われます。

前場のシテを後場のツレが引き継ぐ形式は玉井などがそうですが、これはこれで一見不合理な形であるものの、前場のシテが重要なやり取りをするためやむを得ないところでしょう。本曲も前場の尉は通常であればシテとするのが相当の重さと思います。

ともかくも、舞台の方は、まず囃子方、地謡が着座すると輪蔵の作り物が出されます。四本の柱が立ち上には六角形の屋根がついています。さらに柱の中には六面の回転する経蔵が入っている形です。
寺社にある輪蔵は八角形と思いますが、舞台上の輪蔵は六角形の様子です。能の作り物は大きさの制約もありますし、写実的であることよりも雰囲気が大事ということかも知れません。
さてこのつづきはまた明日に
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