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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

輪蔵さらにつづき

アイが立ち上がって応対し、ワキは輪蔵を拝ませてほしいと求めます。「輪蔵は我らの預かり」なので拝ませようとアイが答えて正中に進み、さらさらさらと戸を開ける所作から、よくよく拝むようにとワキに勧めます。
ワキが正中に出て正を向きサシ。大蔵経一切が唐土より来たり、末世の衆生済度の結縁となるありがたさを謡い、(輪蔵を考案したという)傳大士(ふだいし)、普建、普成をたたえます。

この謡の終わり近くで幕が上がり、謡い終えたワキがワキ座に向かうと、幕の内から前ツレ老人が呼掛で、いきなり「御身は筑前の宰府より来り給ひて候か」と問いかけます。都にやって来たばかりなのにどうして宰府の者とわかるのかと問うワキに、幕を出たツレは、そちらは知らなくてもこちらは知っていて当たり前と、人を食ったような返事をします。ツレは無地熨斗目着流しに水衣、小牛尉の面に尉髪という、普通の老人姿です。
ワキがさらに一体どういう人なのかと問いかけると、自分は五千余巻の経典を守護する十二天のうちの火天であると名乗って一ノ松あたりに佇みます。

ワキが天部を目の当たりに拝む有り難さに感激を示すうちに、ツレは歩み出し常座に出てワキに向き合います。
地謡となり、ツレは一度輪蔵の方を見、直して「悟りは一つぞ胸の月」と正へサシ込み開キ。正に出てから左に回り「天満つ星の廻るなる 輪蔵を開きて 静かに拝み給へや」の謡に常座からワキを向いてサシ込み開キ、ワキにつめて輪蔵を拝むよう促す形です。

ワキは「あらありがたの御事や・・・」と言い、ツレはこれに答えつつワキの方を向き、続く地謡で少し出てワキと向き合って座します。さらに正面に向き直り「然るにこの御経に於いて 大唐よりも渡されし」とサシを謡い出して地謡に。地謡が傳大士、普建、普成の三人は俗体なれども御経に知遇の縁があり、昼夜この経を守護するのだと謡ってクセに。
短いクセで、その御経が日本に伝わり北野におさめれたと謡われると、ツレはワキを向いて「衆生を済度し給へ」の謡に腰を浮かせてワキに勧める形。続く「我も姿を改めて」の謡で立ち上がると幕に向かいますが、常座辺りで振り向きワキに向いてサシ込み開キ。その後は来序で退場します。
さてこのつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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