FC2ブログ

能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

芦刈またつづき

続く問答ですが、この辺りの詞章の大意は各流共通のところで、「よし」と「あし」、「薄」と「尾花」から、物の名も所によって変わるという話になり、芦を伊勢の人は浜荻と呼ぶというシテの詞から、ワキ、シテが一句ずつ謡って地謡に。地謡に乗せての舞は詞章に沿っての型が多く、観世流とも割合似た形と思います。
二つ拍子を踏んで「芦数に おあし添へて召されよ」とワキを向いて芦を両手に持って勧める形から、左手に芦、右手に扇を持って三、四足出て腰を下ろし芦を苅る形。立ち上がって「昼の中に召されよや」と左手に持った芦をワキに差し出し、最後は後ろを向いて後見に芦を渡して正面に向き直ります。

ここで、よしとあし、薄と尾花から、物の名も所によって変わるという展開になりますが、この後の部分は菟玖波集にある「草の名も 所によってかはるなり 難波の蘆は 伊勢の浜荻」を引いているようです。菟玖波集は南北朝の時代に作られた連歌集ですが、もちろんそれ以前から難波では蘆と呼ぶ草を伊勢では浜荻と呼んでいたのでしょうし、「難波の鯔(ぼら)は伊勢の名吉(みょうぎち)」などという言葉もある様子ですので、難波と伊勢の言葉の違いは良く引き合いに出されたのかも知れません。

さて謡の後はワキとシテの問答になります。
流儀によって言葉は少なからず異なりますが、大意としてはワキが「御津の浜」の謂われを問い、シテは昔仁徳天皇が難波に宮を造営し住まわれたので御津の浜といういのだと答えるやり取りです。
そしてこの御津の浜のやり取りの終わりに、シテはワキ正を向いて「やぁ」と声を出し、笠ノ段「あれ御覧ぜよ御津の浜に 網子調ふる網船の えいやえいやと寄せ来たるぞや」へと展開していくわけです。

笠ノ段は謡として聞いても調子の良い面白いところですが、舞もまたなかなかに面白いものです。というわけで、このつづきはまた明日に
*** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** *** ***
このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
関連記事
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://zagzag.blog72.fc2.com/tb.php/2458-2fdabb85

 | HOME | 

カレンダー

« | 2019-07 | »
S M T W T F S
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

月ごとに

カテゴリー

カウンター


最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

プロフィールなど

ZAGZAG

頑張らない、をモットーに淡々と行こうと思っています。

FC2Ad