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能の花 狂言の花

一観客として、能楽の面白さの一端を伝えられれば、と思っています。 初めてご来訪の方は「はじめに・・・能狂言に寄せて」のカテゴリーをご一読下さい。これまで書いた鑑賞記の索引を載せています。

芦刈なおつづき

笠ノ段を舞い納めると、ツレがワキに声をかけます。
芦売りに芦を一本持ってくるように言って欲しいと頼み、ワキは心得申し候と答えて立ち上がり、シテに向かうと、輿の内より芦を求めておられると告げます。ここでツレが輿に乗っていると分かります。
シテは心得申して候と答えて後見座から芦を持って出、ワキに差し出します。ワキが輿の内に直に持って行くようにと言いますが、シテはあまりに異体なので憚られると遠慮します。ワキは重ねて異体は苦しからずと言い、シテは棒に挟んだ芦を外し「芦を持ちて参りて候」とツレの前に芦を置きますが、逃げるように橋掛りへ進み幕前の藁屋に入ってしまいます。ツレはその様にシオル形。

ワキは芦売りの男が逃げ去りツレが落涙していることに不信を示しますが、ツレが答えて芦売りは自分の夫であると明かします。ワキは目出度いことと喜び、追いかけてこようと言いますが、ツレは皆が行ったのでは恥てしまわれるだろうから、自分がひそかに行って尋ねようと言って立ち上がり、橋掛りへと進みます。

一ノ松あたりから、藁屋に向かって謡いかける形でツレの謡。
ツレはこれまで訪ね来た思いを謡い、出てくるようにとシテに促しますが、シテは人目が気になると思い沈む様を謡って返します。
さらにツレが謡いかけると、シテは藁屋の内でツレに方に向いて思いを述べ、ツレの詞を受けて「げにや難波津浅香山の 道は夫婦の媒なれば」と謡うと地謡。
シテは藁屋の中で立ち上がると「小屋の戸を 押しあけて出ながら」の謡に戸を押し開けて藁屋を出ます。正に向くと「三年の過ぎしは夢なれや」でツレが向きを変え、先に立ってシテが続き、二人は舞台に立ち戻ります。
ツレがワキ座、シテは正中に立って向き合い「木陰に円居して難波の昔かたらん」の謡に二人は向き合ったまま腰を下ろします。

観世流では藁屋を出しませんので、芦をツレに差し出したシテは幕前まで逃げるものの、その場で下居し小屋に隠れた形となります。
能なので、作り物がなくても想像力で補えば良い、とも言えるのですが、実際に藁屋の作り物が幕前に出されていると、空間が広がるような感じがします。当日の座席が正面地謡側で、幕を遠くにのぞむような場所だったせいもあるのかも知れませんが、作り物がない場合とは何か異なった舞台の印象で、劇的な要素が高まったような感じを受けました。
能の抽象化の方向とは逆なのかも知れませんが、これはこれで面白い印象です。

ともかくも二人が再会したところで、このつづきはまた明日に
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このブログの記載方法などについてまとめています(リンク) 初めてご来訪の方はお読みいただけると幸いです
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